がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
カルストさま、こんばんは。

私も最初は過剰診療を招くのではないかと思いましたが、いろいろ考えるうちに、普及すれば逆に医療費が減少するかもしれないと思うようになりました。というのは、現在医療費がかかっているのは「進行がん以降」の患者さんで、早期がん以前、超早期がんの段階でがんを消すことができれば、進行がん以降になる人が激減することが期待できるからです。

超早期診断が実現された時、ネックになるのは「どこにあるのか」を検出する技術がそこまで行っていないことだと思います。がんがありそうだということはわかっても、どこにあるのかがわからないと、外科的な治療は使えません。

そこでどういう方針を取るかは、マイクロRNAを用いた超早期診断で「どれくらい悪性度が高そうか」もわかるようになりそうなので、悪性度に応じて選ぶようになるのではないかと思います。

悪性度の高いがんであれば、全力で抑えに行くことになります。がんがあると思われる臓器を全摘出したり、ニボルマブ(オプジーボ)のような強力な免疫チェックポイント阻害剤を使ったりすることになるのかもしれません。今後この方面の薬は次々に出てくるはずなので、戦う武器はあると思います。

ただ、そのようなものすごく進行が早くて悪性度の高いがんは、割合としてはごく少数です。ほとんどのがんは、転移をしていくがんでも最初は局所で塊を作り、浸潤や転移を起こすのはだいぶ時間がかかります。局所にあるうちにその塊を消し去ってしまえば完治するわけですから、外科的治療などの局所治療が主力になるでしょう。

超早期診断でがんがあると思われて、どこにあるのかわからない状況でも、悪性度の高いがんでない「普通のがん」であれば、超早期から少し進んだ状況で根絶してもまだ「早期がん」ですから、命を取られることにはなりません。そういう時代が早く来ればいいなと思います。
投稿者:カルスト
hirakata様、こんばんは。
がんの超早期診断が可能になると、「過剰診療」という批判が出てきそうに思ったのですが、そうならない公算の方が強いのでしょうか。
素人ながら最初に考えたのは、超早期にがんを発見した場合に外科的手法で病巣を除去するという方法は使われない(というより使えない?)だろうな、ということです。おそらく、放射線や抗がん剤の使用が一番考えられる方法だと思いますが、超早期のがんなら効き目が弱いかわりに副作用も少ない抗がん剤が使えるかもしれませんね。そもそも、超早期なら全く新しい薬が開発されるかもしれませんし、今とは全く違うアプローチで超早期のがん治療が可能な時代がくるかもしれないという理解でよろしいでしょうか。もしそういう時代がくるならば、確かにがんもどき理論は脚気の伝染病説のように、完全に過去のものになるかもしれませんね。QOLに関わるほど悪化するまでがんを放置する事が、ほとんどなくなるということでしょうから。
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