がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:内田聖仁
平方様。
丁寧な解説有難うございました。
大変参考になりましたし、多少の偏見も解いてもらいました。
裁判のがれのガイドライン使用やガイドライン頼りの勉強・研究しない医師連中だけは辞めてほしいです。セカンドオピニオンの意味もなくなってしましますしね。
投稿者:hirakata
内田聖仁様、おはようございます。

日本のがん治療法選択に関しては、以前は徒弟制度と教科書で作られた外科医の判断(独断とも言える)が主軸で、その後カンファレンスによる合議制や各種がんの「取扱規約」の策定による改善の試みが導入され、グローバルな時代になってきてからはガイドラインの改訂も頻繁におこなわれています。

ガイドラインの改訂は、新しく画期的な作用機序を持つ薬剤を遅滞なく臨床現場で使いたい反面、それが本当に役立つものなのか、害をなすことが明らかに益よりも少ないのか、これまで推奨してきた治療法に比べて本当に優位なのかを見極めるのに時間が必要で、遅くなくて早くない確実な改訂をするというのは大変な作業です。それでも、日本のガイドラインはそれほど歪んだものではないと考えています。

全面的に緩和ケアを受ける状況になった人の中にも、最近は勉強している人が増えてきています。そういう人にも信頼してもらえるためには、最新の医療状況も把握しておく必要があります。そのような理由に迫られて他の国と日本のガイドラインをいくつかのがんについて比較してみたことがありますが、日本が遅れているといわれる理由には、日本の行政が怠慢と言われても反論できない人手不足で遅い他に、保険制度の違い(米国ではお金持ちしか入れない保険でのみ使える、日本では公的保険で誰でも使える、など)によってやむを得ないを思われる違いもありました。

ガイドラインでは決して「手術ができる可能性の少しでもある人には手術」とか「抗がん剤は全ての人に原則行う」などとは書かれておらず、実際に肺がんのステージ3aの患者さんでは手術されている人よりもされていない人の方が多いのが、多くの医療機関の現況です。そうでない「100%の人に三大治療」の医療機関がないかどうかはわかりませんが、あるとしても多くはないのではないかと、地域のがん死亡者の4分の1以上を診ている医療機関の医師としては思います。人を不幸のどん底に落とし込む邪悪な医療が減少しているのであれば、嬉しいことだと思います。
投稿者:内田聖仁
ひらかた様。お疲れさまです。

確かに基準が曖昧で正確とは言えない面もあるのは認めます。が、船瀬俊介著「抗がん剤で殺される」にカナダ肺がん医師アンケートで自身が3A期の時に望むことで「無治療」が22%、「手術」が6%、「抗がん剤」は5%で、≫医者自身が望む治療を患者の施すのが一般的だとあります。

日本だとガイドラインありきで同意書にサインされて裁判逃れの医師本位が横行しているように感じますね。これもピンからキリだと結論になっちゃいますが。

何度もいいますが「ガン治療法が国によって異なる」ならまだしも、未だに日本国内でも「治療法が確立してない」現実は、なんなんでしょうか。
この歴然たる現実が「検診」や「がん治療」をかない否定している私のスタンスとなっています。

つまり医師や病院任せにしてると 「知らぬが仏」ではなく 「知らなかったら仏にされる」と言うことです。一般の患者は、いい病院とか良心の医師を見分けるのは至難の業ですし、その病院を選んだ自己責任になってるように感じますし、かなり、医療側と患者の温度差があるのではないでしょうか。

まぁ、時代も良いほうに変わりつつありますので医師も患者も、より勉強がいる医療へと進んで行くでしょうね。
投稿者:hirakata
内田聖仁様

欧米に比べて日本の手術が18倍、抗がん剤が20倍というのが事実だとしたら、私の認識は根底からひっくり返ると思って、あれこれ調べてみました。手術17倍、抗がん剤20倍というのはたくさん見つかりましたが、日本でがんと診断された人の100%に手術・抗がん剤・放射線治療が施されると仮定して、欧米の数字で割ったものだとわかりました。

欧米の数字が正確かどうかや、放置するのが一番治るという記述もありましたが、根拠になる調査に言及しているページや資料は探し出せませんでした。しかし欧米の数字の信憑性は置いておいても、日本のがん患者の100%に手術も、抗がん剤も、放射線治療もしているというのは、どう考えても誤りです。

近藤誠氏の著作を読むと、手術によって死亡する人は少なくないそうです。手術で死亡してしまったら、抗がん剤も放射線も受けられません。100%の人が3大治療をいずれも受けるのであれば、それぞれの治療では死なないようにして次の治療に回せるように、コントロールしなければなりません。

がんはそんなに単純な病気ではないので、100%の人に抗がん剤も放射線も手術も受けてもらうようにするのは無理です。また、手術だけで完治が望める人に抗がん剤治療はしませんし、超高齢社会となってきた日本では、がんが見つかっても手術も抗がん剤も放射線治療もしない人の割合は増えてきています。

17倍、20倍と書いてあるページの内容は、どこにそのような医療機関があるのだろうと思う記述がたくさんありました。物語としては面白いかもしれませんが、それが日本の医療の一般的な姿だと信じ込むと、そうでない医療機関も悪の巣窟にしか見えなくて損をすることがあるのではないかと心配です。
投稿者:内田聖仁
ひらかた様。
北斗氏は温存療法のみで食事や生活を徹底的に見直し改めれば5年から10年は生きられると思いますし、今の科学療法でしたら残念ですが3年はもたないと思います。

欧米に比べ、日本は手術は18倍、抗がん剤は20倍と桁外れにやり蒔くってますよね。明らかな過剰治療と過剰診断がまかり通ってる傾向が続いています。
かわしま氏も今井氏も明らかな医師の失敗報酬です。なにも二人を幸せにはしなかった。

死神医師と言うよりは100年前からの西洋医学自体が死神医療へと変貌してしまったと言うほうが妥当です。諸悪の根源は医学教育でしょう。
なにせ「自然治癒力」すら習わせないようですから。
投稿者:hirakata
内田聖仁様、おはようございます。

たしかに私の回りには、良心の医師が多いのかもしれません。死神医師が絶滅して、良心の医師が増えていくと、誰にとっても良い日本に近づいて行くように思います。

川島なお美さん、今井雅之さん、北斗晶さんに関しては、どの方も「がんもどき理論」で言えば「本物のがん」だったと考えるのが妥当かなと思います。治療の是非は置いておいても、川島なお美さんや今井雅之さんが治療をしなければ今も生きていると言い切るのは、根拠がないのではないかと。

北斗晶さんについては、最近の「医者を見たら死神と思え」の連載内容と照らし合わせると、温存療法の適応にはならない状況だったと考えていました。そこは近藤誠氏と現場のがん医療の摺り合わせができつつある部分かなと思っていたのですが、内田聖仁様の見解はそうですか。

クズ医師、気をつけて探してみます。そう言われると、思い当たる人がいないわけではないと思ったりしますが、私の回りの医師はそういう人を問題視して、患者さんの人生を台無しにしないようにといろいろ考えています。それらも全部ひっくるめて、騙されているんですかね。
投稿者:内田聖仁
平方様。
昔のコメント蒸し返してすみませんが、どうも平方様の周りは良心の医師が多いように感じます。
それが問題ですね。
しかし現実は死神ばかりですよ。地域差もあるでしょうが、川島なおみだって手術しなければ、まだ舞台に立ってるし、今井雅之だって抗がん剤しなければまだ生きてる。北斗晶だって温存治療で無駄なリンパ郭清もしなければ今も元気にテレビに出れてる。世の医師ってのは失敗報酬だらけだってことです。

助けられた人より失った人の方が圧倒的に多いのです。光の方ばかり見て闇の方を見るのを無意識に避けておられるように感じます。

医療界に長年おられると「見えるものも見えなくなる」病に冒されます。
その慣習がガン死亡率が長年減らない事実と整合性が一致しているのです。

いい医師ばかり見ずクズ医師ばかりも見るのも眼力が鍛えられていいですよ。
投稿者:hirakata
Keikoさま、こんにちは。

コメントありがとうございます。がんは簡単な病気ではありませんが、手の打ちようがあるうちに見つけられれば、医療はその人の人生が病気に根こそぎ奪われないように、かなりのお手伝いができます。Keikoさまがお世話になっている上司が受けた医療も、そのような「当たり前の医療」の一つの例でしょう。

近藤誠氏の主張は、がんを早く見つけても意味がない、がん治療は意味がないどころか有害である、だからがんは放置するのが一番、というもののようですが、現場で患者さんに役立つ医療に真面目に取り組んでいる人たちを、あまりにも馬鹿にしていると思います。

なんでそんな極端な言い分を「素晴らしい」と持ち上げ続けるメディアがたくさんあるのかも、全く理解ができません。しかも文藝春秋とか小学館とか集英社とかの大手が、こぞって支え続けています。新聞の影響力低下がいわれていますが、メディアの凋落もずいぶんなところまで行っている気がします。

善か悪かの二元論は取っつきやすいですが、実際のがんも、がんを抱えた人の人生も、そんなに単純ではありません。それぞれの病気や、その人の人生に合わせて、気持ちの面まで含めて微調整をし続けていくのが、今のがん治療です。それを「死神」だの「医者に殺されない心得」だの、心がないのはどちらかと言いたくなります。
投稿者:Keiko
先生、こんにちは。先日、お世話になっている仕事の上司と食事する機会があり、「医者を見たら死神と思え」の話題が出ました。私の上司は、5年前にがんと診断されましたが、放射線治療をうけ、少しは副作用もあったけれど、現在は仕事復帰しています。医者は死神ではなく、充分に医療の力を利用してがんによって起こる不幸を減らした一人だと思います。
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