
4月8日午後7時から愛和病院のハーティーホールにて、オピオイド鎮痛剤「メサペイン」の学習会が開かれました。メサペインを処方する医師は、このような学習会を受講するか、WEB上のe-learningで学んだ後に、インターネット上で受けるテストに合格する必要があります。
メサペインというのは商品名で、成分名は「メサドン」です。帝国製薬が作って、テルモが販売するらしいです。今日説明してくれたのは、テルモの人でした。
メサドンについては、その用量設定(タイトレーション)の難しさを
当ブログでも取り上げたことがありますが、今日の学習会ではその他に「QT延長に伴う心室性不整脈」と「呼吸抑制」に注意しろというところが強調されていました。特にQT延長で起きる「Torsades de pointes」という不整脈は突然死の原因となるので、それが起きないように心電図チェックは必須です。
WEB上のe-learningに比べると、わからないところや疑問に思うところが質問できたり、「ここテストに出るよー」という担任の先生みたいな気配りがスライドにも表れているので、可能なら対面講習をお勧めします。医師はテストに合格しないと処方箋を発行できませんが、薬剤師は講習を受けて登録すれば、処方箋を受け付けて処方することができます。

午後7時から2時間の予定で始まった学習会ですが、スライドが130枚以上あって、緩和ケアを専門にしている愛和病院らしい質問や突っ込みで学習会がふくらんだこともあって、後半はかなり駆け足だったにもかかわらず、終わった時には予定を20分過ぎていました。
これまでの強オピオイド(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)に比べると、注意しなければならないことや薬剤の癖が多いので、ちょっと使いにくいかなーとは思います。ものすごく安いのなら、医療経済を考えても使いこなせた方がいいのだろうとは思いますが。でも、せっかく(安すぎて大手が手を上げなかったところを)帝国製薬とテルモが頑張ってくれているんだから、必要な人には処方できるようになっておこうと思います。
使ってみる機会が訪れたら、また気付いたことを書くかもしれません。未来のことは約束できませんが。
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