がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
山本直樹さま、おはようございます。今日は朝の回診が妙に早く終わったので、こんな時間に空きができました。

川崎協同病院事件の判決で示された考察は、私も読みました。司法から出されたものとしては、バランスも良く重要な点にしっかり踏み込んでいて(判断を避けている部分もありますが)、大変貴重なものだと思います。これをきっかけに、日本人が死について、日常とは異なった状況での命の在り方について、逃げずにもっと深く考えるようになれればいいなと思います。

川崎で有罪になった医師については、薬の選び方は不正解だったと思いますが、なぜあの医師だけが有罪なのかは、理解に苦しむところです。伝聞情報だけで正確に考察したわけではないので、この程度の表現でお茶を濁しておきますが。
投稿者:山本直樹
伊藤先生は岐阜大学の私の先輩です。
同様の川崎協同病院事件では医師に殺人罪が
適応され有罪となっています。
しかし東京高等裁判所の判決文は、大変深い洞察と
示唆に富む貴重な考察が述べられています。

尊厳死の問題は、より広い視野の下で、国民的な
合意の形成を図るべき事柄であり、その成果を
法律ないしこれに代わりえるガイドラインに結実
させるべきなのである。
そのためには、幅広い国民の意識や意見の聴取は
もとより、終末期医療に関わる医師、看護師等の
医療関係者の意見等の聴取もすこぶる重要である。
世論形成に責任のあるマスコミの役割も大きい。
これに対して、裁判所は、当該刑事事件の
限られた記録の中のみで検討を行わざるを得ない。
むろん、尊厳死に関する一般的な文献や鑑定的な
学術意見等を参照することはできるが、いくら
頑張ってみてもそれ以上のことはできないのである。
しかも、尊厳死を適法とする場合でも、単なる実体
的な要件のみが必要なのではなく、必然的にその
手続的な要件も欠かせない。例えば、家族の同意が
一要件になるとしても、同意書の要否やその様式等
も当然に視野に入れなければならない。医師側の
判断手続やその主体をどうするかも重要であろう。
このように手続全般を構築しなければ、適切な
尊厳死の実現は困難である。そういう意味でも法律
ないしこれに代わり得るガイドラインの策定が肝要
なのであり、この問題は、国を挙げて議論・検討
すべきものであって、司法が抜本的な解決を図る
ような問題ではないのである。
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