日本画の技法で、一見可憐であり、危うい毒をもったような女の子や宇宙を描くの友人の義村京子さんは、4年くらい前からベリーダンスをしている。
そんな彼女が近くに住んでいるので、ダンスを見せてもらう機会が多かったけど、正直初めは全く興味を持てなかった・・。
ところが、彼女の友人のYちゃんが踊っているのを2年程前にに見たときに、不思議なものを感じた。それは、精神的な世界観だった。それ以来、わたしも興味深く関わっている。
さて、近頃疲れているにもかかわらず、ブログを開いているのは、目覚しいショックがあったからだ。彼女が今宵、あるクラブでDark Cabaret`(暗黒の世界)をテーマに踊るというので、どんなものか・・と見にいってきた。
・・・・正直、度肝を抜かれた・・・
彼女を知っている人は、一見可憐なイメージを持っているかもしれないけれど、ビックリするほど豹変していた。半裸の身体には、友人のアーティストが手がけた墨絵が大胆にも、怪しげに全身に描かれていた。
そして彼女のダンスは既に暗黒舞踏の領域に入っていたとおもうし、もしかしたら『絵画』なのかもしれない・・。と思った。
おかしな事を言っているように思うかもしれないけれど、日本画家の彼女が(とくに最近)描く絵にはいつも、狂気さを秘めた白い女の子(妖怪みたいな子)が現れる、その子が三次元の(この世)に現れてきてしまった…。
そう、彼女が絵の中の狂気そのものだった。
ともかく、今宵のイベントではおそらく彼女が一番目を引いていた。客席からは「あの子だれ!?」と歓声が沸き起こっていた・・。
先日ある人から、「素晴らしいワークショップの資料があるので、是非観てください。」といって世田谷美術館の「うたっておどるびじゅつかん」というワークショップの記録DVDを貸してもらった。
このワークショップは、美術作品を鑑賞したときの感動を、言葉でなく、身体表現で人に伝えるもの。閉館後の誰も居なくなった美術館で、実際の作品の前で身体を使って表現するのです。
これは鑑賞です。参加者は気に入った作品を熟読し、どこに感動したのか、どうしてそう思ったのか、思ったことをどのように人に伝えようか・・。と長い時間をかけて考えます。そして自分の言葉(表現方法)を見つけ出し、人に伝えていくのです。
このDVDを観たときに、自分が最近取り組んでいるダンスのことを考えた。
同じように思う部分があるからです。
自分が感動した音楽や音から、感じ取った形のない「何か・・」、それを「言葉」ではなく、「身体」をつかって人に伝えるという行為・・・。
それは、自分の感性に素直になること。そして自分の核心に迫る行為。
実は私が長い間封印していた行為。その行為をあえてする事は、これからの活動にどのように左右してゆくのだろうか・・。

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