「サスペリアPART2」
原題/PROFONDO ROSSO
監督/ダリオ・アルジェント
出演/デヴィッド・ヘミングス、ダリア・ニコロディ、他。
あらすじ/
あるクリスマスの夜、レコードから子供の歌が流れる中殺人が行われた。子供の叫び声、地面に落ちた血の付いた包丁、その包丁に近づく子供の足。
それから数十年時が流れた。ある欧州超心霊学会でテレパシーの持ち主であるヘルガ・ウルマンの講演が行われていた。彼女は観客の一人がポケットに鍵があることや名前を言い当てるなどして観客を驚かせた。そんな中彼女は突然苦しみだし悲鳴を上げた。観客の中にかつて人を殺した邪悪な者を感じたのだと。そしてそのものは再び人を殺すと言うのである。彼女か叫ぶ中、観客の中の一人がその場を立ち去る。
その晩ヘルガはアパートに戻り電話をしていた。そんな時どこからともなく子供の歌が聞こえてきた。そしてドアから呼び鈴が鳴る。彼女はドアの前に行くが、そこで異様な殺気を感じる。その瞬間ドアが開き、大きな包丁が彼女に振り下ろされた。
その頃作曲家のマークがすでに泥酔していた友人のカルロと偶然出会い雑談していた。その時女性の悲鳴が聞こえる。カルロは女性がレイプでもされたのだろと冗談を言う。マークはカルロと別れアパートに戻ろうとした。その時アパートの部屋の窓からヘルガが窓に顔をぶつけられ殺される場を見てしまう。急いでマークは彼女の部屋に向かう。部屋に入り異様な絵が多く飾られた廊下を通った奥に息絶えたヘルガが倒れていた。マークは窓から外を見ると黒いレインコートを着た者が逃げていくのを見る。またそこには店から出たカルロの姿もあった。
警察が部屋を調べている中、マークは妙な違和感を覚える。廊下に並べられた絵が一つ無くなったのではないか?と。そこに女性新聞記者ジャンナが現れる。彼女は警察との会話の中、マークの写真を取りその場を立ち去る。写真は次の日の新聞に載せられた。犯人に自分が姿を見たことを知られたと思ったマークは事件の真相を探り始める。(wikiより抜粋)
ひー!!
なにこれめちゃくちゃ面白いぢゃないの!!
イタリアの梅図かずおことダリオ・アルジェント大好きなのにこれを見逃してたのはまさに不覚でしたね。しんさんから「これは面白い」とコメントを頂きましたので、あわてて観てみたらひっくり返るぐらいおもろかったです。
邦題は「サスペリア2」とありますが、撮られたのはサスペリアよりも前ですし、話もサスペリアとは何の関係もございません。まぁ、先にサスペリアの方がヒットしちゃったもんで、後から輸入したこの作品を勝手に「パート2」ってつけちゃったみたいですね。そんなわけで、「魔女三部作」は「サスペリア」、「インフェルノ」、「サスペリア・テルザ」であって、この「サスペリア2」は魔女三部作とは関係のない純正のジャーロ(イタリア的サイコサスペンス)、という事でございますね。「シャドー」とかも滅法面白かったですし、変にオカルト方面にいかない方がアルジェントは面白いんじゃないですかねぇ.....
特にこの映画、アルジェントの「やる気」がハンパなく満々でございまして
とにかく隙がないのよ。
最初から最後まで全部面白い。強引だけどね!
それに比べて最新作のサスペリア・テルザの隙だらけだった事......
アルジェントさんはやれば出来る子なんですから、ほんともう、マジで頼むから、おもろい映画を撮ってもらいたいです。
「サスペリア」よりも「サスペリア2」を最高傑作として挙げる方が多いみたいですが、僕も賛成ですね。アルジェント映画で一番面白かったです。
特に、あの教授が殺されるシーン。
一瞬シーンとなったかと思ったらいきなりバーン!と扉が開いて、
こんなのが↓
「キャハハハー!」
とか言いながらにじり寄ってきますよってに。
死ぬ程ビックリした。
あ......これもしかしてSAWのジグソウ人形の元ネタなのでは!?そうなんでしょ!?
構図とかカメラワーク、音楽に美術にファッション、何もかもが素晴らしい。
特にゴブリンの音楽はファンキー過ぎます。
殺害シーンであんなイケイケなレア・グルーヴが聴けるとは思いもしませんで。
殺害なのにノリノリ
ってこれっておかしくない?ていうかもう完全に音に心を持って行かれてますから、とってもえげつない殺人シーンなのに、何故か「クラブ」に居るような気がして.....
なにより面白かったのが、主役のデヴィッド・ヘミングスとダリア・ニコロディのコント。
ここだけ音楽も違うし、ほのぼのしちゃってますもの。
なにこのイエス!フォーリン・ラブ的なコントは。
もうこういうの大好きです。
とても小さな車で、ドアが壊れててて開かないもんだから、二人一緒にサンルーフから出ようとするシーンなんかめっちゃくちゃ可愛いじゃないですか。
そんなラブコメ状態から一気におぞましい殺人へ、と非常に振り幅も大きく大変に楽しませてもらいました。
「何か重要なものを見ているはずなんだけど、それが何だか分らない」
というサスペンス部分もとっても出来がよいですし、オチ的には強引でもこれはアリですね。
なんとなくは分っていたのですけど、おお、やっぱりそうくるかー!意外じゃないんだけど意外!?みたいな感じ。何言ってんだおれ。
隙だらけのアルジェント作品、これはこれでいいのです。その「隙」がツボなのだから。でも、こういう(アルジェントにしては)1ミリの隙もないような完璧なエンターテイメント作品も作れるのだから、ほんと、いやマジで頑張って欲しいのですよ。

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