↑ビデオマーケットで見かけた輸入版の「ソドムの市」。これだけ見ると芸術作品っぽいのだが......
「ソドムの市」
原題/SALO o le 120Giornate di Sodoma
原作/マルキ・ド・サド
監督/ピエル・パオロ・パゾリーニ
脚本/ピエル・パオロ・パゾリーニ、セルジオ・チッティ
音楽/エンニオ・モリコーネ(!)
出演/パオロ・ボナチェリ、ジョルジョ・カタルディ、ユベルト・P・クィンタバル、アルド・ヴァレッティ、他。
あらすじ/
ヒトラー占領下の北イタリア、1944年。ナチズムに加担する大統領(アルド・ヴァレッティ)、公爵(パオロ・ボナチェリ)、殿下(ユベルト・P・クィンタバル)、猊下(ジョルジョ・カタルディ)と名乗る4人のファシスト・グループが、傲慢な権力をカサに一大狂宴を計画した。〈地獄の門〉4人は、町という町、村という村で、快楽の奴隷としての美少年・美少女狩りを開始し、それぞれ数十人ずつ集めた。そして、その中から4人が点検し投票で少年・少女9人ずつ選び、狂宴の舞台となる館へ運んだ。だが、その途中、一人の少年が逃走しかけたが射殺された。館に入る前に、公爵が17 人の少年・少女にこの館を支配する掟を告げた。彼らはすでに死んだことになっており、すべての者は犬のように従順になり、4人を娯しませることにのみ専念しなければならない。ただし、彼ら同士が異性と交わったり、宗教的な行為をすると処刑する、という、非人間的なものだった。〈変態地獄〉彼らの“教育係" として集められた4人の語り女たちの猥談をキッカケとして、強姦、ソドミーを繰り返した。やがて耐えられなく脱走しようとした少女が虐殺された。〈糞尿地獄〉スカトロジーに快楽を感じる大統領の提案で、彼らは糞を少女に食わせ、食事にも大量の糞を揃えて、自分たちも食い、吐気を催す少女にも強制的に食わすのだった。〈血の地獄〉この狂宴も終幕に近づいた。メイドと姦通した衛兵を殺した4人は、少量の血では飽き足りず、全員の処刑を開始した。衛兵たちが少年・少女の目をえぐり出し、頭髪を剥ぎ、焼き印を押し、なぶり殺しにする。この地獄図を窓から双眼鏡を覗きながら自慰にふける男たち。それはナチズムの最後のあがきを象徴するかのようでもあった。(goo映画より抜粋)
良い子のみんなー!
うんこっておいしいんだぞー!
ついに観てしまいましたパゾリーニの「ソドムの市」。
噂には聞いていましたが間違いなく最低でございますね!
ありとあらゆる変態行為を堪能できる
THE・変態フルコース。
なに。なんなのこの映画!?
悪趣味にも程がある。「衝撃の問題作」としては十分だけれども
なんか色んな意味で超越しちゃってますねぇ。
あんな変態行為を延々と見せられて(ていうか自ら望んで借りて観ているのだけど)何を言えっていうの。色んな批判を込めているのは分りますが、もうどーでもよくなっちゃってませんか。でも一つだけ分りました。それは
人間は最悪の生き物である
ということ。これは「ミスト」の使えるおっさん・オリーが言っていた言葉ですけども。
とにかく、人間の最悪の側面をこれでもかというぐらいに見せつけてくれます。
この映画は、
「地獄の門」
「変態地獄」
「糞尿地獄」
「血の地獄」
という4つの章から成り立っているのですが
2章目の「変態地獄」から全力投球で変態です。
ここまで
全力の変態を観たのは初めてです。
誰かの歌で
「全力少年」という爽やかな歌がありましたが、ここでは
全力変態
でございまして、その変態行為に及んでいる表情は、まさに夏の日の少年のような爽やかさ。
なんでそんなに目がキラキラしてるの......
でもその目をよく見てみると、死んでる。完全に諦めちゃってるんですな。
ヤケクソになって腹をくくった人間ほどおそろしいものはなくて
有り得ない提案を次から次へと繰り出してくる。
そこで
「糞尿地獄」ですよ。
要はみんなで楽しくうんこ食べようぢゃないの!
っていう事で、連れてきた少年少女たちの丸1日我慢して出した
「ギリギリうんこ」を山盛りにして食卓に並べるんです。
すげぇ!魅惑のうんこパラダイス。
焼肉食べ放題とは訳が違いますよ。新鮮でいきのいいうんこが食べ放題ですから。
性行為から排泄物までいってしまったら、もう後がありません。
残る快楽は
「殺人」になってしまいます。
最後の
「血の地獄」は、連れられてきた少年少女たちがもれなく拷問されたりとか殺されたりとか、その様子を遠くから双眼鏡で眺めて悦に入ったりするとか。ひどいなんてもんじゃありまへん。
あ、そういえば黒人のメイドとエッチしてた男が殺される直前、グッと拳を突き出す所は痺れたなぁ。そこはカッコ良かった。権力者たちが一瞬ひるむんですよね。
でも殺されちゃうのですけど。
こういう宴のあとに、この権力者たちが処刑でもされてくれれば、少しは胸のすく思いもするのですが、映画自体は「楽しみの絶頂」で終わってしまいます。
年代的に言うとおそらくこのあとすぐ、戦争が終わりこの権力者たちは裁きを受ける事になると思うのですが、この映画を最初からずーっと観てきて
不愉快MAX状態になっている身としては絞首刑か銃殺にされる場面を入れて欲しかったな。
うんこ食うのが洗練された趣味なのか!?
偉いからって人間を快楽の道具にしていいのか!?
無理矢理連れて来られた少年少女たちが哀れでならない。
人間はこうも残酷になれるのか。
まさに、人間は、最悪の、生き物。
.....でも、「大統領」が丸1日うんこしちゃいけないのに我慢出来ずにうんこしちゃった女の子を本気で叱るシーンは笑った。めちゃめちゃ可笑しかった。
この場面の滑稽さは、唯一この映画の救いだったと思う。
いや、そう思いたい......
良い子のみんな!
うんこは食べちゃいけません!

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