「ファニーゲームU.S.A」
原題/FUNNY GAMES US
監督/ミヒャエル・ハネケ
出演/ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、マイケル・ピット、他。
卵。
たまごたまご!
にゃーーーーーーっ!!
はい皆さんこんばんはwataruです。
本日、やっと京都にファニーなアイツがやってきたので観にいってやったですよ。
ふぁにーげーむ・ゆぅ・えす・えぃぃぃっ!!
多分ハネケの野郎はアメリカを乗っ取る気でしょう。
そのぐらいの「殺る気」を感じた素晴らしい極悪映画です。
ここで不愉快帝王・ハネケたんにクエスチョン♪
自らこの作品を改めて撮ろうと思った理由は?
アンサー。
「ファニーゲーム」は間違いなく、私が2度作りたいと思う唯一の作品です。オリジナル版が”Funny Games"という英語のタイトルになっているのは、決して偶然ではありません。この映画は、映画における”消費者”と呼ばれる”観客”をターゲットにしたものであり、すなわち”消費者”と呼ばれる”バイオレント・アクションを好むような人々”を対象にしています。私は、暴力の本質を描くことで彼らを震え上がらせ、普段自分たちが見ているものが一体何なのか、メディアとは何なのかを気づかせたかったのです。(パンフレットより抜粋)
モロに消費者です、あたし。
痛みを伴わない、バイオレンス・アクションとか大好きですもの。
それこそ80年代のスッタローンやシュワちゃんたちが大量生産してきた、むちゃくちゃな映画とかそりゃもう大好きでして、未だにちょくちょく見返したりとか、してますし。
「残虐な暴力は、恐怖感を与えはするけれども決して触れないで済むような方法で提示され、人々に消費されています。私は常に観客に作用し、衝撃を与えられるような方法を模索しているのです。」
モロに消費者のあたしは、この映画が恐ろしくてなりません。
ていうか誰が観ても恐ろしいでしょう。「観客に作用する」という意味では、ハネケたんの撮った映画は全て、作用します。例外なく。正直な話、ハネケたんの映画が映画館で観れる!と喜んでいる反面、「ま〜たあの映画観なきゃいかんのか.....」という気後れもあったのも事実。
それでも僕にとっては「特別な」映画。
ハネケたんにとっても「特別」なら、観るしかないでしょ!
というわけで足取りも重かったのですが京都シネマに上映時間の1時間前には到着してキッチリとチケットを購入しておりました。
整理番号12番。
げっ!オレの前に11人も居やがる!
おそらく自分が「京都イチ、ファニーゲームを愛する男」だと思っておったのですが甘かったです。上には上がいるものです。参りました。
↑ナオミとティム
さて皆さんもご存知のように、この映画はミヒャエル・ハネケ監督の「ファニーゲーム」を、ハネケ監督自身がアメリカでそっくりそのままリメイクしたものです。
役者と言葉が変わっただけで
何から何まで一緒です。
殆ど完コピと言ってもいいでしょう。
細かい事言うと、ちょっと違うのですけど。
犬がゴロンと出てくる車の位置が違う、あの時ウィンクしてたのに今回はナシ?さすがに携帯電話は最新機種でビデオからDVDに変化して、惨劇の後逃げ出した妻が助けを呼ぼうと車を止めるシーン、正面からの顔のアップが物凄く印象的だったけど、今回はそれが無い。代わりに横顔はありましたが。そして最後の最後、あの不適な笑みがチョー感じ悪いのだけど今回はなんか無表情だったね.....とか、そんなどうでもいいような事なのですけど、これは殆ど問題にならないです。
そして、これも問題として取り上げるのも野暮な事なんですが
役者が美形すぎなんですよね。
やってる事はオリジナル同様なのですけど少しだけ温度差を感じるのです。
ナオミさん。ナオミさん本当に頑張ってます。エラいと思いますが、
オリジナルの役者の演技力には及んでないのですよね。
同様に、ティム・ロスやマイケル・ピットも。
改めてオリジナルの役者陣の演技力の高さを実感しました。
でも、少し温度差があるにしても
後味の悪さ、最高級☆
映画館から出る時の足取りの重さ、超弩級☆
なんなの、この映画。
ハネケじゃなきゃ、こんな映画作れまへん。
「同じ映画をそっくりそのまま2度作る」という恐ろしく難しい作業を完璧にやってのけました。
やはりあなたは
天才だ。ハネケたん。
映画史上、最も「極悪な」映画でございます。
未見の方、リメイク版じゃなくてもオリジナル版は探せばレンタルになってるので。
観てみればいいじゃない。
そして凹めばいいぢゃない!
ずるずると何日も嫌な気分を引きずればいいぢゃなーい!
現実の暴力はこんなものではない。
ハネケたんの映画はそれを見せつけてくれる。
時に現実に起った事件とそっくりなものもある。「ベニーズ・ビデオ」とか観たら震え上がりますぜ。
只今京都シネマで絶賛(?)上映中!
上映期間が短いので、お早めにどーぞ!
↑ナオミとハネケ

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