「7月24日通りのクリスマス」
監督/村上正典
出演/大沢たかお、中谷美紀、佐藤隆太、上野樹里、阿部力、YOU、川原亜矢子、劇団ひとり、他。
さーて!遂に
アニマル美紀の登場でございます。
普段、こういった類の、ろまんちっく・こめでぃなんぞには全く目もくれない僕ですが、この映画だけは別でした。事の発端は、何日か前の記事、「巷説百物語〜飛縁魔(ひのえんま)」の回にさかのぼります。
つい、1週間前のこと。昼寝をしていたら、観てもないし観る気もない「7月24日通りのクリスマス」が夢に出てきてしまいまして、僕の夢の中での中谷美紀が異常に
エロかった。ただ、それだけの事。しかし、その乱れっぷりがあまりにもキョーレツだったので、僕は勝手に中谷美紀さんの事を
アニマル美紀(←ホントすいません。)と、まるで女子プロレスラーか企画モノオンリーのAV女優扱いしてしまったうえに、映画本編も物凄く不純な動機で鑑賞してしまいました。
実際のところ、エロ要素なんぞ1oたりともございません。
正真正銘の、正統派・ラブ☆コメでございます。
当たり前なのでございます。
しかも、思ってた以上に面白かったですよ。
こっち側→あちら側へとシフトしていく様は、「電車男」と全く同じ。
いわば、「電車男」の女版.....相当に強力な妄想癖の持ち主でもあるので、「裏」タイトルとして
「電波女」
ってのはいかがでしょうか。ダメですか。あぁそうですか.......
思うに、電車男でもそーでしたが、見た目が地味でモッサリしてても、もともとの「地」がイイですから。ちょっと手を加えりゃ、すぐに「いい女」、「いい男」に変身できるってーのが、どうにも気に入らん。だから、この話って、「地」が中谷美紀だから成立してるんであって、「電車男」映画版でも、山田孝之とゆーイケメンだから成立してる話であって、「地」がイケてない場合はどーしたらいいんですか?って話であって(笑)。よって、「地」もイケてないTV版「電車男」のチビノリダーに、我々は深く、ふか〜く共感し、かつ勇気を貰ったのであります。
この映画の冒頭で、中谷美紀さんが
「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず.....これはお札になった福沢諭吉さんの言葉だけれど、ウソだと思う。世の中は平等ではない。」
とおっしゃっておりましたが、全くもってその通りなのでございます。
平等でないから、世の中は成り立っている。あまり認めたくはないけど、これが現実というもの。
どー頑張っても、奇跡なんか起きやしない。
でも、たまーに、クリスマス・イヴの晩なんかに、奇跡が起っちゃったりしたりなんかして。
↑こんな再会は絶対にありえない(笑)。
実際、イヴの晩に、奇跡が起るわけなんですが、これは本人がしっかり種をまいておいたから実った「花」。
妄想してるだけじゃ、何も起らない。
それに気付いた
死ぬ程どんくさいヒロイン、中谷美紀は(妄想上の人物に励まされながら)、不器用ながらも確実にアクションを起こす。このへんはかなり感動的でもありました。で、好きな男の元カノがどーのこーの、自分の弟ができちゃった結婚とか、中谷美紀さんの周りで色んな事が起こり、なんだかんだ言って最後はチューとかしちゃったりして、あげくの果てに妄想でしかなかったリスボンにある「7月24日通り」に、大沢たかおと一緒に行ってしまうあたり......
どんだけハッピーやねん!!
まあ、ラブ☆コメですから。ハッピーに終わってナンボの映画ですから。
役者陣もなかなか良い感じでしたし、特にYOUの演技が印象に残りました。演技というよりは「地」だと思うんですが(笑)、あーいうナチュラルさは出そうと思ってもなかなか出せるもんでもないですし。
演技といえば、やはり中谷美紀は凄いなぁ、と実感した1本でもありまして、
「嫌われ松子の一生」でも物凄くグッとくる感じでしたが、こちらはまた、松子とは違った「少し抑え気味の」爆発ぶりを披露しておりまして、ほんとにイイ仕事してました。ナイスです。
劇団ひとりの、あの画面に映った瞬間に
「こいつ、死ねばいいのに!」
と思わずにはいられないウザったさも、ある意味「評価」できるものでもありますね。
あの「気持ち悪さ」は、この映画に「ビミョー」なアクセントをつけている、とも言えますし。
......色々、長く書きましたが、一人で観るにはちとキツい映画でした(笑)。
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