「野蛮人のように」
監督/川島透
出演/薬師丸ひろ子、柴田恭兵、河合美智子、ジョニー大倉、太川陽介、尾藤イサオ、戸川純、高木美保、寺田農、桜金造、ストロング金剛、木内みどり、三木のり平、他。
ちょっと前、とんねるずの
「食わず嫌い」で、薬師丸ひろ子さん、出てましたねぇ。
もうすっかり、立派な
オバチャンになってましたねえ。なんだかプヨプヨした感じが、もうオバチャン。でもあんな可愛いオバチャンなら、僕は全然オッケーっすよ!!
すっかり丸くなって、落ち着いた感じではあったけど、明らかにアイドルだった頃のオーラが失われていた事が少しショックでもあったけど・・・・そのかわり「重鎮」っていう感じの凄みというか重みが備わっていたことも事実。この人はずうーっと、役者であり続けるんだろうな、とも思った。
実をいうと、
「野生の証明」と、
「セーラー服と機関銃」と、この
「野蛮人のように」以外の薬師丸ひろ子の映画は、あまり印象に残ってない。他にも、
「Wの悲劇」とか、
「探偵物語」とか、いろいろあるんだけど、そーいうのはいまいち印象に残ってなくて、何故か僕は上記の3本だけは頗る大好きだ。
その3本のなかでベストはどれか?といったら迷わずこの
「野蛮人のように」、である。
もう、この映画は中学だったか高校だったか、そのぐらいの多感な年頃に観た映画で、多分10回以上は観てると思う。なんでそんなに観たのかとゆーと、当時、この映画が
「物凄くオシャレ」に思えたからだ。
若い時の「オシャレ」と、今の「オシャレ」は全然違う。
中学生の頃、「自分ではオシャレだ」と思って撮った写真を今見ると
吐き気がするのと同じように、今この映画を観たら多分「ダサくって鳥肌が立つ」んだろうな、と半ば自虐的な気持ちで鑑賞を始めると・・・・
今観てもオシャレ!!
奇跡です。こんな事初めてです。今でも全然、通用しますよ、コレ。
公開が1985年なんで、ファッションとか髪型はもう
失笑モノなんですが、映画の基本的な構造とか、音楽とか映像とかは、全く違和感を感じなかった。すっかり忘れていた粋な台詞とか、構図のバッチリ決まった映像とか、埋もれていた記憶が火花を散らしながら甦ってくる。こういうの、なんつうの?
シナプス、とかいうの?
記憶を伝達する物質が僕の引き出しをガンガン開けて行くのがハッキリ分った。「あ!そうだこのシーンでこんな事言った!」「あ!次のシーンこうなる!!」っていうのが映画を観ていくうちにどんどん分ってくるのが楽しくてしょうがなかった。とにかく脳の中で電気火花バッチンバッチン状態でした(笑)。
忘れていた名台詞、
「ヴィのような花火」(ヴィは、セ・ラ・ヴィのヴィね)
を聞いた時には思わず
鳥肌実。あと、「カンケーないね!」柴田恭兵と「快感」薬師丸ひろ子の粋な会話も思い出すうちに鳥肌実。
(各自、自分でモノマネしながら読むべし)
柴田恭兵:「なんて呼べばいい?」
薬師丸ひろ子:「・・・・おまえでいい。」
うわーーー!!
鳥肌実!!(笑)
クライマックスの「要塞警察」ばりの攻防戦、美し過ぎる。これぞ、「映画」の醍醐味って感じですよ。そして、ラストシーンからエンドロール、つまり、最後の場面で、薬師丸ひろ子の唄う主題歌
「ステキな恋の忘れ方」が流れ出すタイミングが絶妙。ここ!!って所でバッチリ入ってきてくれる。
気持ち良過ぎて死にそうです、僕。
古き良き邦画のスタンダードとして、必見であります。
それにしても(若い頃の)薬師丸ひろ子の放つ、役者としてのオーラはハンパではない。しかも、性的な魅力が一切無いのに、である。
(あのマリリン・モンロー風のドレス全然似合ってないし!)声の張りとか肌の張りとか、もうはちきれんばかりの
「若さ」が目に染みる。
・・・・「若いってイイネ〜」って事なんですが、今も大事。今の薬師丸ひろ子も大好きですよ!
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