あなたはフェラーリ派?それともポルシェ派?
「ヒドゥン」
1987年/アメリカ 監督/ジャック・ショルダー 主演/カイル・マクラクラン
1988年アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞
おそらく、80年代最高の映画でしょう。あと、ターミネーターもね♪あ、ロボコップも。
映画って、「つかみ」は大事じゃないですか。ターミネーターのつかみも凄く良かったね。シュワちゃんとマイケル・ビーンが同じように素っ裸で現代にタイムスリップしてきて、あのディスコでの大虐殺までどっちが味方かわからない。(見た目的に、シュワが悪役なのはもう一目瞭然ですが)
ロボコップだって、主人公が極悪強盗団に殺されてロボに生まれ変わって行く過程を これでもかという残虐さで見せていましたね。これはバーホーベン監督の趣味ですけど(笑)。この強烈な「つかみ」があってこそ、この2作品は80年代を代表する映画になったのだと、ぼくは思います。そして、忘れてはならないのがこの「ヒドゥン」です。
村上ショージの「ドゥーン!!」じゃないですよ(笑)。
これ以上、最高の「つかみ」の映画はないんじゃないでしょうか。のっけから、銀行強盗のシーンで度肝を抜かれる。犯人は何故か撃たれても撃たれても死なない。金をかっさらって乗り込んだ車はフェラーリ。カセットテープをデッキにガシャコン!!(このへんが80年代テイスト)と入れると聞いてて恥ずかしくなるようなヘビメタが流れ出す。そーしてノリノリで逃走開始。この冒頭のカーアクションが、凄いのなんの!!今 流行のカーアクション映画(タクシーとか、ワイルドスピードとかル・ブレとかそのへんのヤツ)なんかより全然気合いが入っとる!!
僕はこの時期のアメリカ映画は大好き!!やりたい放題だから。でも今のアメリカ映画はもう飽和状態で全然ダメですけど・・・・・
で、その強盗犯はパトカーのバリケードに突っ込んだあげく爆発炎上、瀕死の重傷を負って病院に担ぎ込まれる。「この怪我で生きてるなんて・・・・今夜が峠でしょうね」と医師は言う。
隣のベッドには末期癌で死にかけている老人が寝ている。医師が居なくなった時、犯人はムックリと起き上がり、その老人の顔をむんずと掴んで口を開けさせる。そして犯人の口から変な生き物がムニュウウウ〜〜って這い出てきて老人の口にニュルルルルと入って行く!!ギャーーーーーー!!キモ、キモイっ。このシーンは凄く良く出来てるよ。
この変な生き物、エイリアンなんです。人の体に乗り移っては悪さし放題の極悪エイリアン!!しかも、ヘビメタ大好きのフェラーリ大好き。やたら上昇志向が強くてアメリカ大統領に立候補する議員に乗り移ろうと計画。
更に、こんな奴ぁ許せんという善玉エイリアン(カイル・マクラクラン・・・最近全然見ないなぁ)はFBIの名を語って地元警察に協力を要請、ベテラン刑事ベック(マイケル・ヌーリー)と共に極悪寄生エイリアンを追いつめる!!・・・・・そして善玉カイルは、なんとポルシェ大好きなのでした(笑)。もうB級魂炸裂(いい意味で)の凄い映画です。
見所は、極悪エイリアンがストリッパーに寄生した時。
「あ、女っていいじゃん・・・・」
とばかりに自分の胸を揉んでみたり。しかもかなりのナイスバディなので、これを使わない手はないと 追ってきた警官にセクシーポーズで油断させてみたり。爆笑!!
そしてこの映画は「コンビ刑事もの」としても素晴らしく優れている。
なんか「トミーとマツ」みたいだったしね、ルックスが。かといってカイルが「あるキーワード」で耳がピクピクって動いて超人に変身なんてこたぁないんですが。エイリアン刑事(でか)と堅物ベテラン刑事(デカ)の異文化コミュニケーション&熱い友情!!が、心に染みます。
あと、警察署内での、バトルは燃えます!手榴弾にバズーカ砲、ありえねーーーー!!やりたい放題つうか、やり過ぎ。でも、このぐらいやんなきゃ面白くないよね、映画として。
かつて、ターミネーターでも警察署バトルありましたねー、「アイル・ビー・バック」の名台詞とともに。これと同じくらい燃えるっす。
そしてラストは、泣けます。
最高っす!!

0