む か つ く
Q:最近、「むかつく」という言葉がよく言われていますが。
A:思春期には、自分の都合に合わないと、感情的に反応してしまうのが当たり前の時期であるとを知っておいてください。感情的になることは「悪いこと」ではありません。感情的に「悪いこと」をするから「悪い」のです。
Q:はぁ?
A:感情それ自体は、「悪」ではなく、善悪の両面を持つのです。思春期は感情的に揺れ動き、善悪の判断を学ぶ時期なのです。特に、「むかつく」という感情は「思い通りにならないときに感じる感情」です。「思い通りにいかないこと」をからだ全体で学ぶことが成長のために必要なことなのです。つまり、「むかつく」ことに自分で自分に慣れることが心を大きく育てることになるのです。このことを「感情の自己コントロール」といいます。「むかつく」ことは自分を成長させれば減少します。
Q:なんか難しそうですね。
A:感情は、その時々の出来事に直面したときに内面から湧き起こる現象で、考えたり、思ったりすることではなく、「からだ全体の反応」なのです。「その反応に気づく」ことが「慣れる」こととなり「わかる世界の広がり」となるのです。
Q:なぜ、慣れる必要があるのですか?
A:それは、いろいろな「感情」に出会うことにより「自分が強く」なるからです。このことを「心の免疫」といいます。免疫とは、大きな病気になる前に、あらかじめ小さな病気を意図的に作ることにより病気にならないようにすることです。「心の免疫」は、よき大人になるために必要なことなのです。つまり、「嫌なこと」たくさん体験し、「嫌なことを受け止める」ことにより自分が育つのです。
Q:「嫌なこと」にそんな意味があるのですか?
A:そう、「嫌なこと」には「嫌だ」という表面的な意味だけでなく、「嫌なこと」を体験することにより強い心が芽生えて、強い人になっていくという成長の法則があるのです。
Q:例えば、「友だちと仲が悪い」のも、強い人になるために必要なのですか?
A:そう決めていけば、本当の友だち、偽りの友だちが自然にわかってくるものです。もちろん、ここで言うのは「我慢しろ」というのではなく、「あいつがどうの、こいつがどうの」という小さなことでクヨクヨと騒ぐ自分に気がつけば、くだらない人間関係で悩まなくなるということです。そのためには、大きな目標を決めて一歩前に出ることが大切です。「嫌なやつ」というのは結局「自分の思いが通らないから」そう思うので、人は誰でも「自分の都合に合わせて生きている」ということがわかると相手がよく見えてくるものです。
〈大友秀人著「授業に生かすカウンセリング−エンカウンターを用いた心の教育」(誠信書房,2001)
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娘もよく「むかつく」を起こします。
嫌なことを体験することに 意味があり
「むかつく」ことに成長があるなら、
むかついてばかりの わが子は
成長の段階にあるって 思いましょう。
中2の娘の「 むかつく 」様子は、今から思えば 異常でした。
でも、ずっと続かない。
何かしら、変化します。
人生に「 嫌なことはいっぱいある 」経験数値が上がれば上がるほど
「 むかつき方 」も変化していきます。 ヨ!^^

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