先日の合氣道で、嬉しい事が。
当道場最年長、鋼鉄老人のHさんと、久しぶりに組みました。
私が受け身を取った後、ポロっと一言。
「おたく、受け身が柔らかくていいね」
合氣道で褒められることは滅多にない。
私の中では、特にHさんは辛口な方だと思う。
辛口と言うか、ちゃんと言ってくれるというか。
そのHさんに、ポロっと褒められまして。
これ、本当に嬉しかったなぁ。
やってて良かったと思った、本当に。
10数年で、一番だったかも。
受け身はもちろん、技の方も、最近は脱力を心掛けてます。
脱力を心掛けるというより、順番を変えたというか。
何の順番か?
今までは、力が入ってる前提で、力を「抜いて」いました。
最近は、まず「ダラダラ」の「ぐにゃぐにゃ」から始めます。
そこに、氣を入れるというか。
もう「氣が出ている」のが前提での始め方ですけど。
しかしそろそろ、そんな「思い込み」ありきで良いんじゃないかと。
氣なんて、出てると思えば出てるんだよ、と言う程度。
ほとんどの先生方が、同じような事を言います。
最近は逆にそうでも思ってないと、色々と立ち行かない気がします。
なので、ちょっと発想を転換してみてます。
たぶん、3年前くらいとは別物の合氣道をやろうとしてると思う。
まぁ、これは吉原先生が教えてる合氣道の事だと思うんだけど…
ようやく頭と体で、その本質を掴むキッカケが見えて来たのかも。
なんつって、実は何にも見えてないかも知れないけど。
正解は分からない。
そのHさんに、だいぶ前に言われてから、ずっと心掛けてる事もあります。
それは、「相手と氣を合わせる」こと。
なまじ体格がいいので、力で対抗する事が多い私。
昔は白帯だったので、黒帯相手には容赦しませんでした。
しかしHさんから言われたのが、
「氣の稽古なんだから、相手と氣を合わせなきゃダメだ」
の一言。
相手の気持ちに「乗っかる」ように動け、と。
あまりにまずい動きじゃダメですけどね。
でも、ある程度の動きの中だったら、最近は抵抗しません。
黒帯相手だと、余計に掴む時には力を入れてないかも。
そしたら、徐々に子供の氣の向き方がよく分かるようになりました。
顔や氣の向きと、相手を導こうとする向き。
最終的に転がす時の向きも含めて。
子供はそこら辺が、だいたいバラバラ。
しかし難しい事を言ってもアレなので、
「進む方に顔を向けてね」
とだけ、最近は注意するようにしましたけど。
いやしかし、ほんとに子供相手は難しいんですけど。
でもね、「そんなのインチキじゃないか」って実は思ってました。
しかししかし、その意味には全く気付けてなかったと思う、今では。
うわべだけ捉えてたら、絶対に間違うポイントかも。
多くの合氣道に対する勘違いも、そこにあるかも知れない。
でも逆に、独りよがりな合氣道になる方が、よほど恥ずかしい。
そう、せっかく道場で相手がいてくれる環境。
相手の動きをジャマせずに、滑らかに動けるように。
それを一人じゃなくて、相手が思うように、二人で滑らかに。
たま〜に、投げた感覚が無いけど投げられる時がある。
大坂の先生曰く、「それこそが合氣道」という話。
そういう時は、たぶん相手と同調してきれいに動けてるんでしょうね。
投げでも受けでも同じかと。
ん〜。
ま、あくまで個人的な見解、ってことで。

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