さっき銭湯に行ってきた際に脱衣場の体重計に乗ってみたら69.7kgだった。おととしの暮れに怪我(駅で酔っ払いの喧嘩を野次馬で冷やかしたら巻き込まれたという悪夢の鎖骨骨折)をして病院に行った時に測ったら確か75sだったから、1年ちょっとで5sの減量に成功。ひさびさの60s台復帰ですよ。ふぃ〜〜〜☆
私は高校生の終わり頃に現在の身長(174p)に届いて以来、40代の初めまでは体重がずっと60〜62kgぐらいで変わらなかった。もともと体質的にそうだったのか、あるいは成長期の10代にずっと剣道をやっていて連日割とハードな練習やトレーニングをやっていて締まったということもあるのか、その後20代に入って体育会とはおさらばしてからも不思議と体重は全然増えることがなかった。大学時代は学生寮でのドンブリ酒飲み会もしょちゅうだったし、社会人になってからも最初に5年務めた会社の社長から連日連夜、それはもう無茶苦茶な飲みに付き合わされたのだが体重にも体型にも一向に変化がなく、しまいには社長(自分がでっぷり太っていたせいか、私の痩身が気に入らなかったらしい)に「お前にあんだけ飲ませたり食わせたりしてるのに全然太んないんだからなあ……俺はもう疲れた」と言わせたぐらいに太らなかったのだ。
30歳を過ぎてフリーライターになってからも体重は全然変わらなかった。あの頃も仕事柄編集者やライター仲間(またこれが揃いも揃って酒を飲むのが大好きな連中ばかりであった)との飲み会は日常的、というか打ち合わせとか称しては飲むという感じだったし、昼ご飯だって例えば近所の「さくら水産」でご飯おかわり自由の500円ランチを食べれば二杯目は山盛りご飯にぶっかけ卵。夜は缶ビールをロング缶で3〜4本は普通に空けるという暮らしだったが、それでも全然太らなかった。
たぶん一方では日課としてほぼ毎日約5kmのジョギングをやっていたということもあったし、その頃はかなり取材であちこちに外出する機会が多かったということもあるだろう。39歳の時に真夏の長崎を取材で1週間歩き回った時などは、旅費節約で連泊していたサウナの体重計が「58kg」なんて数字だったもんだから「くそーばかやろー」とかなんとか呻きながら連日湯上りにビアジョッキ2杯空けてた(全然旅費節約になってない)のを覚えている。
それが42歳になるあたりから、ふと気が付くと胴回りに何だか肉がつき、たまに着るスーツのウエストがきつくなり、体重計に乗れば「67〜69kg」なんて数字が出るようになって「あれ?」と思うようになった。ただしこの時は、その後に一度心電図を図ったら変な波形が出て「狭心症かも」などと医者に言われた(検査の結果、特に異常がないことが判明したが)のにビビッて酒を2ヶ月ほど絶ったところ程なく元の体重に戻ったので「何だ、やっぱり酒が大きいんだな」と安心していた(もっとも、ほっといても太らなかった体質がこの頃から変わってきたのは、やはり40の大台を超えて身体の代謝機能が落ちてきたとかいうこともあったんだろうと思う)。
ところがだ。40代の半ばから鬱を患い、実質失業状態ということで寝たきりになるなど不規則な生活に陥り、日課だったジョギングも何だか気分的にしんどくなってやめてしまってからは再び体重は増加傾向に転じ、あっというまに70kgを超えてしまった。50近くになってようやく今の仕事先で働くようになって何とか床から起き上がることはできたものの、今度は原稿仕事のストレスで暴飲暴食に陥ってしまい、さすがにみんなから「太ったなあ!「何だその腹は」「デブが」などと言われるようになってしまったのだった。
そんなわけで約1年前に骨折をして酒をしばらく飲むことができなくなった時に「よし、ここで酒飲み生活からリタイアしよう」と一念発起(って大げさに言うことでもないんだが)。付き合い以外では全く酒を飲まなくなり、昨年あたりはとうとう1年間自宅ではアルコールを1滴も飲まなかったところ、何とか久々の大台回復(じゃなくて割れか)までこぎつけたというわけだ。
こうなったらもうあと5s、何とか往年の体重に近いところまで持っていきたいところだが、また久々にジョギングでも始めるかな。かつてのジョギングコースだった近所の緑道は今頃からの季節、次第に暖かくなって周囲が芽吹いていく様子を日々走りながら実感できるのがとても楽しかったのを思い出す。気分が落ち込んでいたからとはいえ、何であれをやめてしまったんだろう……。それに、この街にいられるのも残りあと数か月だからな。

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