3週間ぶりになる。選挙のことも含めてこの間ずっと気になっていたのだけど、あいにく本業の仕事のほうに掛かりっきりになってしまい、ずっと顔を出せないままでいた。
去年の今頃は仕事がなく、暇に事欠いて官邸前〜国会前が一番盛り上がってた時期に通っていたのが、本業の原稿仕事に追われるようになる中で、今年最大のハイライトになった参院選期間中は仕事の合間にネット上で追うだけで、ほとんど現場までは顔を出せなくなっていた。皮肉だけど、一応職業物書きの端くれとしては、仕事をこなしつつ現場に駆けつけるといったことが出来なかった我が身の要領の悪さを反省するほかない。
■7月26日(金)首相官邸前抗議の映像(46分42秒)。
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(24分30秒頃に共産党の笠井亮さんと、先の参院選で当選した吉良佳子さんが来訪し、32分20秒頃からスピーチ。やはり吉良さんの発言(34分12秒)となるや一気に撮影者が増えて大混雑に)
で、「自民圧勝」に終わった参院選後の最初の官邸前抗議運動はどうだったかというと、これが結構盛り上がっていたのだ。確かに全体の結果としてみれば自民党の独り勝ちでその他の野党は総崩れという状況だったが、東京選挙区に関しては定数5の中に2人、吉良佳子と山本太郎という、明確に「反原発」を唱える候補を議員として今後6年間、目の前の国会議事堂の中に送り込めた。
なおかつ、反原発を訴えた「
緑の党」は、同党で最多得票(176,970)を得た
三宅洋平氏は比例区のみの擁立で議席は獲得できなかったものの、社民党の比例区で唯一議席を確保した又市征治氏(選挙後の福島瑞穂さんの党首辞任を受けて「党首代行」に就任した)の獲得票数(156,155)を上回った。
昨年間末の衆院選の結果を受けて「反原発運動は敗北したんだ!」と切り捨てる団塊世代の先輩編集者とも先日議論になったんだけど、でも今度の参院選では東京の5枠のうち2枠に「反原発」の議員を官邸前運動周辺から2人、今後6年間の「楔」として送り込めたんだよね。もちろん「だからどうなる?」と言われるだろうが、もしもこの先3年間国政選挙がないなら、逆に今回「楔」で入った二人にも協力してもらいながら、選挙という「間接民主主義」だけではなく、実は「直接民主主義」こそが恐ろしいのだよ――ということを国会議員たちに以後末永く突きつけられる状況にしてゆかねばなるまい。
ともあれ、以下は写真。官邸前は吉良さんも含めてこんな感じで盛り上がっていました。さすがに吉良さんの登場シーンには俄かに取材陣が群れ集まって混乱状態になっとっりましたが(汗)。あと、「待望の星」が生まれたということで正面まで駆けつける人たちも多数。
一方で、社民党党首を辞したばかりの福島瑞穂さんも官邸前にやってきていた。スピーチは聞かなかったけど、どんなことを言ったんだろう。
民主党も鳩山由紀夫さんや菅直人さんが、生活の党も小沢一郎さんが、そして社民党も福島さんがああいうことになった。まあ、別に「党」なんてものは所詮「手段」にしかすぎないし、それが使い物にならなくなったってことなんだろう。逆に言えばそういう人たちが退場して行った後で、はたしてどんな人たちによる風景を我々は見ることになるのだろう。
続いて国会前のスピーチエリア&ファミリーエリアへ。
■2013年7月26日 反原連・国会正門前抗議行動(69分32秒)
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国会正門前(2分頃〜)の後、ファミリーエリア(28分頃〜)にいったらここでも吉良さん(36分45秒〜)登場。
終了後、暴れまくっていた浴衣姿の若い女性(57分20秒〜)や吉良さん(60分45秒〜)、紫野明日香さん(64分〜)に単独インタビューさせていただいております。なんかみんな目がキラキラしていて、とてもまぶしかったな。
思い起こせば、今日は一年前の7月29日夜、国家正門前の道路が警備陣をぶち破って大騒ぎになった時「
脱原発の鎖が国会包囲〜議事堂前に解放区!(2012年7月29日 OurPlanet-TV)」以来ほぼ一年なんだよな。
それ以降の参加者数の減少と、その後の昨年末の衆院選の自民党ボロ勝ちから「結局お前らダメじゃん」とか、現場に来ない人ほど物知り顔で言ってる状況が続いてるわけですが、結局全共闘が敗北した(と敢えて挑発的に言ってやるから文句があったら言ってこい)70年前後と違って、とりあえずこっちは選挙で「反原発」の候補も送り込めたからね。それも無所属と共産党の2人を東京選挙区の定数5のうち2人も。
まあ、だからこの運動、この先どういう方向に進んでいくか、まだわからないよ。したり顔で「あんなのダメだよ」と言ってる人たちも、暇と金があったら、たまには官邸前や国会前に覘きに足を運んでみてはどかね? そんな暇も金もないし、代わりに「世間体がある」とか言ってるような人には無理にお薦めしないけど、お気が向くようでしたらそのうち現場でお会いしましょう! ではでは

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