まずはめでたい話題から。
「
本学学生が運営するコミュニティFM「FMハムスター」が7月1日より放送を再開します」
(広島経済大学 興動館 6月28日)
こうした大学生さんたちが運営するコミュニティFMとしては、他に「
FM甲府」(局の主要株主である山梨学院大学のキャンパス内にスタジオがある)があるが、私が知らないだけで他にもあるかもしれない。それこそ免許を持たないミニFMや、それこそネットラジオや地元CATV局での放送枠などを含めると、こういう「学生が番組を作っている放送局」って、全国にたくさんあるのですよ。
こうしたところで経験を積んできた学生たちが、いずれマスメディアにどんどん入るようになっていったら……と思うんだけど、これもたぶん私が推察するに、マスメディアの世界で「俺はプロだ」というプライドにふんぞり返ってる連中の中にはそういう若者に入社試験とかで会うと露骨に嫌悪感を示すオッサンたちがまだまだ多いんだよな(苦笑)。まあ、既存マスメディアの衰退が顕著になって、そういう旧世代が退場すれば少しは変わるかもしれんけど。
「
ラジオを組み立ててみませんか?! 「夏休みラジオスクール」〜ラジオ受信機づくりから放送まで〜のご案内」
(京都三条ラジオカフェ 6月29日)
このブログあたりでは再三紹介してきた(と思うけど、どうだっけ?)京都三条ラジオカフェは2003年に日本で初めてNPOが開局した放送局。市民が出資し、市民が番組を作る局だけど、今度はラジオ番組よりもさらに先、その番組を聴くためのラジオ受信機を自分で組み立ててみようというのだから面白い。
私は技術に疎いので勝手に妄想すると、ラジオに限らずテレビやパソコンも市民が秋葉原とかで部品を調達し、なおかつ誰でも気軽に作れちゃうような講座ができてくれば面白いなあと思ったりする。だって日本の家電メーカーは今後テレビもパソコンも自前や国内で作らなくなるみたいだし、だったら一般市民の間でメディアを支えるそうしたモノづくりの技術を伝承させていくってのもありなんじゃないかと(^ ^;
「
伊豆市のコミュニティー放送局「FM IS みらいずステーション」が28日、開局」
(静岡新聞 6月29日)
私の出身地・静岡からの話題だが、正直「伊豆市」と言われても瞬時にどのへんだかわからない(汗)。他にも「伊豆の国市」なんてのもあるし、私が静岡を離れて25年も建つ間に、とりわけ近年は「平成の大合併」なんてものがあったせいで、もう在京静岡県人にもわけがわからなくなっているのだ。
というか静岡県ってもともと廃藩置県で「遠江(遠州)」「駿河」「伊豆」を一緒にしてできた県だから、今でも静岡市(かつての「駿府」)の人間は「浜松は愛知県だ」「伊豆は神奈川県だ」と思っているところがあるので(^ ^;
むしろ静岡市に拠点を置く県域メディアのほかに、こうしたメディアが生まれていったほうが良いことだと思う。コミュニティFMも一応「市町村」をエリアに限定されているけど、「歴史的な経緯により一つの行政区域にまとめられた県の中にも、地域ごとに多様な文化があるんだよ」ということを発信しうるメディアができるのは逆に自然なことだろう。加えて今では(「
FM IS みらいずステーション」もそうだけど)インターネットのサイマル放送で日本中どころか世界中からリアルタイムに「地域発」の放送が聴けるわけだし。
「
都心部でCFM開局再開の方向」
( 証券アナリストによるコミュニティFM経営論 6月28日)
これは何だかキナ臭い話だなあ。例のラジオ一斉デジタル化挫折を奇貨として、これまで「電波の空きが無いから」との理由でコミュニティFMの開局が阻まれてきた都心でそういう話が出てきたこと自体は歓迎すべきだけど、なんか行政の行き当たりばったりの施策の都合や商売の論理からそういう話が動き出していくんだとしたら……現時点では何とも言えないが。
ともあれ以上、コミュニティFMに絡んでここ数日、私の目にとまった4題でした。

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