開票終了時刻の20時になった途端、見ていたNHKの『開票速報』は「自公320議席」そして「東京都知事選は猪瀬直樹氏が当確」とやりだした。
そんな、開票速報もクソもなくてさ、ようするに出口調査やらをもとに真っ先に「そういうのが結果だよ」という前提のもとに番組は(他の民放の番組を含めて)進んで行った。候補者たちや政党幹部もテレビ局が勝手に言っているその「結果」をもとに、勝利または敗戦の弁を述べている。
「開票速報」(って題してたのは今回はNHKだけか?)はその後22時過ぎまでちらちらと見ていたけど、その時点でも「開票率0%」の状態で各選挙区の勝敗が次々に伝えられていた。
選挙前は「マスコミの事前の世論調査(自民圧勝)は明白な世論調査だ!」と叫んでいた側にも「お前ら黙っとれ」と(当のマスコミ自身も含めて)言わんばかりの内容が続く。
ただ、先にも「投票率は低調」との報道に対して、ウェブ上では「あちこちの投票所前に列ができてる!」といった報告が上がっている。最終的には全国で59%とかでしたっけ?(違ってたらごめんなさい)「東京はダブル選で投票所での事務処理が滞ったからだろう」との声もあるが、「埼玉でも結構混雑した」との話も聞いたし、このへんはこれからの分析対象だろう。
とはいえ、だ。先の日記でも書いた通り「
衆議院選挙2012政党選択」をやってみたら「あなたの回答に一番近い政党」として「社民党」を提示された(にも関わらず同党には投票しなかったけどね)私としては、一応“負け戦”の選挙結果になりそうな模様だ。
さて、では“敗軍の民”の一人として、何を語ったものだろう? “敗軍の将”を責めるべきか、それとも“敗軍の兵”たちをあげつらうべきなのか? だけど、まあ、そんなことは他にもみんなやってるので今ここで加わりたくもないよ。
とはいえ、一回ここで「負けた」ことを(理由はともかく)謙虚に受け止めたうえで、「んじゃ次はどうやって勝つか?」ということを素直かつシビアに見つめて調査・研究のうえ戦略を構築していくための「始まりの日」として捉える必要があるでしょうね。
例えば石原慎太郎という人の言動を私は大嫌いだが、13年間も都知事選に勝ち続けたあげくに80歳で国政に復帰したその生命力には、思想信条の違いを超えて敬意を覚える。ただし、だからこそ彼に対抗する側は「なぜ彼が都知事選で多くの人の支持を集めて当選できるのか?」ということを謙虚かつ冷静に分析のうえ、候補や戦略を構築して臨まなければいけなかったのに、結果的には(今回を除けば)4年も準備期間がある都知事選で四選を果たされたうえに自らの辞職→国政転出という形で「天寿を全う」させてしまった。
(ちなみに以前に
ここにも書いたけど、アジアプレスの野中章弘さんが以前に大学の講義で学生に「石原慎太郎は右派だと思うか左派だと思うか?」と訊いたところ、大半の学生が「左派だ」って答えたんだそうだ。もちろん今同じ質問したら違うだろうが、一方で1975年の東京都知事選で石原慎太郎は誰もが認める「左派」バリバリ現職の美濃部亮吉に自民党公認で挑みながらも敗れたトラウマを持っている。そんな挫折体験が彼の原動力になったことも忘れてはいけない)
その意味で宇都宮さんには私も(以前のサラ金問題等での御活動には敬意を表していたので)期待していたし、周囲の人々も大いに盛り上がっていたにも拘らず、結果は「石原後継」の猪瀬直樹氏(一応私みたいなフリーの物書きには“大先輩”になるんだよね〜。といっても投票しなかったけど)が、大勢の東京都民からの得票のもとに当選したという現実が、ここに突きつけられたわけだ。
ねえ、いったい、これからどうする? “敗軍の民”たる我々は?
――などと煽ったというか逆撫でした(?)ところで、とりあえず私は私でこれからも我が心の赴くままに、こうして文章を書ける間は好きなように書き続けていきたいと思います。まあ、もうそんなに長くはできないんじゃないかな? という気もするけどね。とりあえず今回の選挙結果を踏まえてということで。ではでは♪

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