午後からふらりと乗ってきましたよ。以前に
ここにも書いた「
成田スカイアクセス」経由の
新型「スカイライナー」成田空港行きに。
始発駅は上野公園の真下にある京成上野駅(↑)。ただ、この駅はJR&地下鉄の上野駅から通り1本隔てており、あまり乗り換えの便が良くない。なので京成電鉄は一つ隣りの停車駅・日暮里(ここは山手線や常磐線とも乗換えが便利)を都心側の主な出発駅に見立て、空港の都心よりにある第2ターミナル直下の空港第2ビル駅(終点の成田空港駅の一つ隣り)までの所要時間を持ち出し「都心から成田空港まで36分!」といったPRをしている。まあでも、確かに“成田まで30分台”と謳おうというのはわかる。
実際、わざわざ山本寛斎に車両デザインを頼んでまで京成電鉄鉄側が力を入れ込んだその新型特急に乗ってみると「あ、結構早くて楽に行けるようになったなあ」との印象は受けた。“ナリタ”というと日本人はもとより外国人にも「都心から(まで)遠くて不便な空港」というイメージが定着しているが、こうしたゆったり座席のノンストップ電車で約40分なら「まあ、羽田よりはちょっと遠いぐらいかな」ぐらいの感じだろう。そこには当然、羽田の国際線増強を意識しての対抗策との意味合いがあり、だからこその「36分」なのだ(都心から羽田へはだいたい30分というのが通念)。
ただ片道2400円という料金をどう見るかだが、同3000円前後はかかるものの渋谷や新宿から(まで)乗り換えなしに約1時間20分で行けるJRの成田エクスプレスとのどっちを選ぶか。私のように新宿駅に近い“東京の西側”在住者にとっては、空港への直通バスも含めて33:33:33ぐらいではないかと推察する(ちなみに羽田でも、都心からだと何だかんだで1000円はかかる)
ともあれ乗ってみた新型スカイライナーは十数年前に一度乗ったことのある旧型とはずいぶんイメージが変わっていた。下町を行く京成線の曲がりくねった線路から、大半の区間を真直ぐに田園地帯を貫く高架路線に切り替えられたせいか、まるで水を得た魚のごとくにすっ飛ばす。成田に行くのに船橋も津田沼も千葉市も通らないということの心理的効果もさりながら、北総線から印旛沼のほとりを駆け抜けるあたりの走りっぷりは新幹線に近いものがあった。
それにしても成田、ひさびさに来たよなあ。個人的に前回海外に出てからもう3年になるから、その時以来ってことになるのか。ちなみに前回に行ったのは中国だったんだけど、この日ひさびさに歩いてみた成田のターミナル内では以前よりも中国語の響きがより耳に残った。
啄木の「ふるさとの訛り懐かし停車場の――」ではないけど、東京にいて新幹線やら空港のターミナルにふと寄ると、決まってこうしたノスタルジックな思いにとらわれてしまう。かつて岩手県の大学に通い、20代の末に中国をはじめアジア各地を渡り歩く旅をしたせいもあるのだろう。でも、こうした個人的体験からくる思いは、説明したってほとんどの人にはわかってもらえない(と、その旅から成田に帰りついたその日にほぼわかった)。
ともあれ、久方ぶりの北ウイングをしばしほっつき歩いてから、帰途へ。

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