「新聞もこうして並べると面白い(首相が会見で集団的自衛権について話した翌日の各紙見出し比較のお話)」
メディアの話
Twitterで流れている画像ということで、どなたが撮ったかわからないけど拝借(ごめんなさい。もしクレームをいただきましたら対処いたします)。まあ、5月16日に売られていた朝日・毎日・読売・日経・産経の各全国紙と東京新聞の一面トップ見出しを並べたもので、着想としては単純なものなんだけど、面白い。
先の「
三河メディフェス」や昨年の「
大阪メディフェス」で過去二回、陸奥賢さん主催の「
まわしよみ新聞」のワークショップに参加した時も思ったことなんだけど、やはり紙の新聞の持つ視覚的効果というのは「今はもう新聞なんかみんな読まないよ。ネットだよ」とか言われる中で、改めて再認識・再検証されるべきだと思う。
単純にビジュアル云々ということよりも、デザインやレイアウト、見出しの文言も含めて個々の新聞ごとの個性や論調の違いが、こうやって並べるとほぼ一発で鮮明になるのだ。
しかしこうして眺めると、改めて
東京新聞の「『戦地に国民』へ道」のインパクトが凄い(ちょうど発売日の16日に行われた「金曜官邸前抗議」でも、これを掲げながら官邸に向け声を上げている御婦人の姿を見た)。
あと
「朝・毎・読」のいわゆる“三大紙”がいずれも「
集団的自衛権」を頭に持ってきたうえで
「
行使へ転換」(朝日)
「
容認を指示」(毎日)
「
限定容認へ協議」(読売)
となっている一方で、
日経・産経はいずれも「
集団的自衛権」という言葉を使わず、
主語が「首相」。
「
憲法解釈の検討変更」(日経)
「
行使容認へ強い決意」(産経)
――となっているなど、スタンスの違いが滲み出てきます。それにしても、以上のどちらにもあてはまらない東京新聞はやっぱり突出して凄い(笑)。
何か新聞社自身が、こういうのって活かせないのかなあ?

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