2019/11/29

「時代遅れの提案と最新の情報、そしてほんとうの決め手」〜子どものSNS問題についてA(最終)  教育・学校・教師


 ルールなんてつくっても守れない 守らせ切らない
 警察が膨大な予算と人員を使っても犯罪がなくならないように
 親たちが必死になってもSNS犯罪はなくならない
 だとしたらどうしたらいいのか
 私が古典的アイデアと 最新情報と 究極の対策をお教えしよう

という話。
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(「スマホ操作」PhotoACより)
 
【誰も抵抗できない「みんながやっている、持っている」】
 昨日は「スマホでつながった6世代(6人)先には何がいるかわからない」、それなのに親や政府は「めったにこない緊急時のために、日常を危険にさらし」「防犯のために子どもを危険に晒す」愚行を行っている、というお話をしました。
 ところで子どもたちは渡されたスマホで何をしているのでしょう?

 その答えは内閣府の資料「2019.02.28「平成30年度青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」にありました。
 年齢によって順位は異なるのですが、「ゲーム」「動画視聴」「コミュニケーション」が、スマホと携帯いずれかを持つ小中高校生の使用目的の三本柱です。

 「ゲーム」と「動画視聴」については「勉強に差し支えるからやめなさい」で済みますが、困るのが「コミュニケーション」。
 「みんなLINEで連絡を取り合っているのに、私だけないので仲間外れにされている」とか、「ツイッターやインスタに写真をアップしたとか言われても、すぐに見られないので話についていけない」とか言われると親としては迷います。
 「SNSで犯罪に巻き込まれる」とは言っても可能性は極めて低いのに対し、「仲間に入れない」確率はかなり高いのです。だとしたらここはやはり無理をしても買ってやるべきか――。

 有力な反論として、
「ジョ〜〜ダンじゃあない!! 仲間はずれが怖くてスマホを買い与えて『陰湿なネットいじめにあいました』とかいうことになって、『やはり教師の不勉強、ネット社会にもっと精通して、いじめ問題に取り組むべきだ』とか言われたら、まったくやってられネ〜ヨ!」
というのを考えましたが、いちおう横に置いておきます。
「みんながやっている、持っている」はけっこう重大な問題だからです。

 ほんとうは以前のように、学校が「携帯の持ち込みは禁止。できるだけ家でも買わないようにしましょう。せめて高校生になるまでは我慢させましょう」とか言ってくれていればまだ楽だったのです。親も「学校がダメと言っているからダメ」と突っぱねることもできました。
 ただし今は親自身がスマホ・携帯の利便性に勝てず、文科省も「必要なら学校にもってきていいよ(できるだけ買ってもらうようにしよう)」という時代です。もう学校に頼ることができません。親たちだけで何とかしていくしかないのです。
 「みんながやってる、持っている」問題については、最後にもう一度考えます。


【ルールなんか守れない、守らせることもできない】
 今回のSNS問題に関して、情報番組でも“専門家”たちがさまざまな提言をしています。
1 まず親がネット社会の危険についてもっと勉強しなくてはならない。
2 子どもと話し合い、スマホの使用時間やアクセス先、個人情報をむやみに出さないことや知らない人と現実社会で会ったりしないなどについてルールを決める。
3 フィルタリングなど必要な対策をしたうえで、親は子どものスマホを調べる権利を確保し、ときどき中身をチェックすること。
4 違反があった場合の罰則についてもあらかじめ決めておくこと。
 そういった内容です。
 しかしそれが現実的な提案、家庭の現状を知った上での話なのか、私ははなはだ疑問です。
 
 スマホ・携帯を持たせるにあたってルールづくりをしなさいという話はずっと以前からあって、昨日お話しした通り、小学生の保護者の85.5%、中学生の保護者の79.5%がなんらかの対策を打っているのです。しかしそれでも今回のような事件は起こる。
 なぜ起こるのかというと、つくったルールを子どもが守らない、親が守らせ切らないからです。

 そもそも「話し合う」と言ってもその結果、「アダルト・サイトはお前の趣味だからアクセスは自由にしよう」とか「友だちとのやり取りは絶対見られたくないからパスワードを設定するね」とかいったことにはならないので、そんなものは「話し合い」とは言えません。交渉になるのは時間制限くらいなもの、あとは常識的な内容を申し渡すだけです。
 親からの申し渡しに唯々諾々と従う子は多くはありません。

 ほとんど唯一のルール「時間制限」にしても、これを本気で守らせようとしたら大変です。
 子ども部屋に持って行かれたら管理はできませんから帰宅したら必ず提出させます。ということは“親は子よりも先に帰宅していなくてはならない”ということです。夫婦どちらかはそういう職業を選びましょう。

「そろそろ約束の2時間よ。電源を切る準備して」
「待ってよ! 今大事なところなんだから、5分だけ延長して!」
 あるいは、
「昨日5分早くやめたのだから、その分を今日につけて」
(ホントに5分早くやめたっけ?)
「今やってるのは動画でもSNSでもなくて宿題の調べものなの。嘘だと思うなら見て! こんなのも2時間の中に入るわけ!?」
――そんな親子関係を悪くする一方の不毛な会話を、延々と1年365日続けるだけの胆力を持った親はそうはいません。結局ルールは有耶無耶になるのがオチです。
 警察を見たってわかりますが、罪を犯す者より犯罪を抑止する者の方が常に大変なのです。


【時代遅れの提案と最新の情報】

 ルールなんてつくったって守れない、守らせ切らない――だったらどうしたらいいのか? 
 その完璧な答えは古典的なものです。

 死んでもスマホを子どもに渡さない

 これしかありません。

 私は娘のシーナに対してそうしました(ケータイの時代ですが)。
2019/3/13「新たな戦い―対スマホ戦」〜学校が戦った昨日の敵、今日の敵、明日の敵 3
 とは言ってもその“ケータイを持っている小学生”もまだ少なかった時代で、今よりはずっとやりやすかったのも事実です。結局、高校に入学するまで待たせましたが、おかげで弟のアキュラは小中学校時代、正確に言えば高校に入学しても、ケータイが欲しいとは一言も言いませんでした。そんなことを言えば私より先に、姉のシーナが烈火のごとく怒ると知っていたからです。最初の子どもで勝負するのがコツです。

「それでも子どもの緊急時が心配、防犯のために持たせたい」という保護者の方には、通話とショート・メッセージだけのガラケー(最新式)を紹介します。これを持たせましょう。
(一例)通話とSMSに特化!こんな携帯も一台あったら便利かも

 それでもまだ不安な方には
(参考)まもるっく
 こちらだといざというときはALSOKのガードマンが駆けつけてくれます。通話もGPSによる位置確認もでき、非常ブザーか万歩計くらいにしか見えませんからスマホのように誘拐犯に取り上げられる心配もありません。
 月額利用料金1,100 円、機器料金21,500円、初期設定費用4,500円。スマホに比べたらバカ安です。

 「いや心配なのは犯罪ではなく、むしろ持っていないことによる仲間外れだ」という保護者の方には、同じような保護者を糾合して「お互いに犯罪やいじめにあわないために、絶対にスマホ・ケータイを子どもに渡さない保護者同盟」をつくることをお勧めします。すでにアメリカにはある仕組みで、もしかしたらこれが意外とうまくいくのではないかと私は思っています。少なくとも小学校だけだったらやって行けそうです。
(参考)子どもにスマホを持たせたくない親ができること

【ほんとうの決め手】
 最後の最後に、「スマホを渡しても、ルールをつくらなくても、SNSを使った犯罪に巻き込まれたり“いじめ”の加害者になったりしない」ための究極の方法をお教えします。簡単です。

 そういうきちんとした子を育てて、温かい家庭で見守る

 それに尽きます。
 不満があれば前向きに対処し、困ったら親や教師や良き友だちに相談し、いつも明るく素直で真面目で、周囲と調和できている――そういう子を育てて愛情ある家族で見守れば、スマホでも何でも安心して持たせられるはずです。

(この稿、終了)


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