2008/1/30
叱ることと怒ること 教育・学校・教師
1989年に起こった有名な「女子高生コンクリートづめ殺人事件」の犯人が、取調官とこんなやり取りをしています。
おじいちゃんに怒られた記憶は?
「ないです」
ただやさしかった?
「いけないことをすると、怒られるんじゃあなくて、叱られた、という感じはあります」
きみの印象では、怒られるのは叱られるのとではちがうのかな。
「怒るというのは、腹を立てて感情的になることで、叱るというのは教え諭すということだと思っています」
叱ることと怒ることは似て非なるものです。しかし重なる部分も少なくなく、したがって叱ってもしばしば子どもたちから「怒り」と誤解されます。私たち自身も、ときおり叱っているのか怒っているのかわけが分からなくなったりもします。
でも、基本的には、私たちは常に「叱って」いるのであって、怒ることは稀です。怒るにしても、それは手塩にかけたわが子たちの情けない姿に腹を立てているのであって、ほかに理由があるわけではありません。
ただし、そうした私たちの気持ちをきちんと伝えていくのには、少し工夫が必要なのかもしれません。あるいはまた、実はきちんと伝わっているのに、子どもの方がうまく表現できないのかもしれません(この場合、工夫が必要なのは子どもの方です)。
なかなか難しいものですね。

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