2020/3/3

「デマでも踊らぬわけにはいかない」〜ティッシュを求めて奔走する  政治・社会


 デマが発端でも、なくなるものはなくなる。
 踊らされるのは嫌だと思っても、踊らないわけにはいかないこともある。
 ティッシュボックスを求めて夫婦で奔走したが、
 手に入るときは簡単に入るものだ。

という話。
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(「トイレットペーパー(大量)」フォトACより)


【熊本県民、ごめんなさい】

 先週金曜日、夜のニュースで「熊本県でトイレットペーパーとティッシュペーパーを求めて買い物客が殺到した」というのを見て、アホかと思いました。マスクや消毒用アルコールならまだしも、今さらトイレットペーパーやティッシュなど足りなくなる理由がない、熊本県民はバカなのか? と。

 ところが土曜日の夕方、カーラジオで千葉や東京でも品薄騒ぎが起こっていると聞き、少し不安になりました。
「在庫は十分にあり、買い溜めなどがなければ足りなくなることはない」
と言っていたからです。その「買い溜め」がまさに起こっているのですからやはり「なくなる」かもしれません。

 在庫は十分にあるという話は、マスクでもアルコール消毒液でも言われましたが、いまだに市場には出て来ません。
 また、私たち以上の世代では「生産は十分にしていたのに深刻なトイレットペーパー不足が何カ月も続いた」半世紀前のオイルショックの記憶が、いまだに抜けていないのです。

 不安にかられてその足でドラッグ・ストアに飛び込んだら、私の街でもホントに何もない。壁の一角がもぬけの殻で、そこがトイレットペーパーやティッシュの売り場であったことすら分かりにくくなっているのです。
 よもや良識ある我が県民が、そんな愚かな買い溜めに巻き込まれているとは思いませんでした。
 熊本県民の皆さま、つまらぬ悪態をついて申し訳ありませんでした。我が県民もバカでした。


【夫婦でティッシュを求めて走る】
 もちろんだからと言って私も一緒に買い溜めに走るつもりはなかったのです。しかし困ったことにティッシュボックスがほぼ底をついていて、今週の水曜日の特売で買い足そうと考えていたところなのです。今回購入できなければ週末にはひと箱どころか1枚のティッシュもなくなってしまいます。

 そこで妻に電話をして事情を話し、二人で心当たりの販売店をすべて回って見ることにしました。結論から言うと、妻が5軒、私が4軒回って1袋も見つけることができませんでした。
 妻からの連絡。
「私たち、完全に出遅れたみたい。朝のうちに全部なくなってしまったって・・・」
 
 私も最初の店で客の一人が、店員に「ここで7件目なのにどこにもない」とボヤくのを聞いて、“こりゃダメだな”と早々に諦めていました(あと3軒はそれでも確認のため)。トイレットペーパーやティッシュボックスが置かれていたとおぼしき場所には、「○○は現在品切れ状態です」という掲示が貼ってあり、ラミネートをかけたしっかりしたものでつい今しがた張り出した緊急のものといった感じがしません。

 家に戻ってから夫婦で、
「鼻をかむのはハンカチ。テーブルなどをちょっと拭くといったことは、いちいち台拭きかな」
と話し合い、妻は実際に古いタオルを半分に切って、何枚かの台拭きを用意し始めたのです。


【ケチはしばしば不経済】

 日ごろから備蓄に注意していればいいものを、ケチはしばしば深刻な被害をもたらします。

 1月の末、他の人に先駆けてマスクを買いに行ったときには「お一人様2箱まで」と書かれたマスクのコーナーに、大量の女性用・子ども用マスクとともに、一般用が2箱だけあったのです。
 そのうちのひとつを中年の女性が手にして、もうひとつに私が手を伸ばします。ところが二つは種類が違っていて、女性の持っていた箱は65枚入り440円、私が手にしたのは50枚で440円です。
 今なら“より高級で性能の高いマスクかもしれない”と考えられると思うのですが、ケチなので瞬間的に “なんで割高のマスクを買わなくちゃいかんの?”と感じて、結局その箱をもとの棚に戻してしまいました。
 以後、私は普通サイズの箱入りマスクを一カ月以上見たことがなく、代わりに部屋の中には5枚360円の高価なマスクが飾ってあります。

 ティッシュボックスも常に1セット余計に蓄えておくようにすればよいものを、いざというときに別の商品と合わせ買いで安く買おうと、必要以上に購入しないようにしているのです。不足ぎみになっても、特売日以前に買うことはありません。それが災いした――。


【ないものも、あるときはある】
 翌日曜日、意気消沈した妻はいつもの買い物にさえ行きませんでした。事情があって食料の備蓄が少し多めだったということもあります。
 ところが10時を過ぎたころ、急に買い忘れていたものに気づいていつもより1時間遅れで最寄りのスーパーマーケットへ。帰ってきた妻の手には1パックのティッシュボックスがあります。
「もともと今日はティッシュの特売日だったみたい。けっこうたくさん残ってた――」

 そうです。ないものも、あるときはあるのです。

 私も土曜日の晩、ティッシュを求めて入った最初のドラッグストアで、諦めて帰ろうとした瞬間に5枚入りマスクに気づいて、1袋購入してきました。その二日前、開店と同時に長蛇の列が崩れて人雪崩のようになり、たった20袋余りを十数秒で奪い合った(私は不参戦)のと同じマスクです。周囲に人影はなく、私が買った後もまだ10袋近くぶら下がっていました。

 今欲しいのはアルコールジェル。私が使うわけではありません。孫のハーヴやイーツはまだ小さくてきちんとした手洗いができないので、やはりアルコール消毒が必要です。
 我が家の使い残しを1本送りましたが、まもなく使い終わってしまうということで探しています。
 しかし通常は600円弱の商品がドラッグストアに全くなく、 Amazonではなんと4799円−5800円なので手が出ません。ついこの間まで、本体36円、手数料1万5000円といった表記で売っているものもありました。

 ケチですから買いません。
 もう少し、ドラッグ・ストアに足しげく通ってみましょう。ないものも、ある時にはあるのですから。


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