2017/4/24

「“カオナシ”とコロンバイン」@  政治・社会

   〜“カオナシ”から何も受け取ってはならない

 Yahooニュースがときどき取り上げているTED tolksの動画が好きです。
 TED(Technology Entertainment Design)はアメリカに本部のある非営利組織で、毎年カナダで大規模な講演会を主催する他、各地でさまざまな講演会活動をしています。それらを整理してネットで無料配信しているのが「TED tolks」です。内容的には科学・技術・エンターテインメント・国際問題など多岐にわたり、時間的にも数分から30分程度と気軽に閲覧で長さです。
 最近見た中で特に面白かったのはアダム・サヴェッジという人の「コスプレへの愛」


【“カオナシ”から何も受け取ってはならない】
 小さいころからの熱心なコスプレーヤーで、これまで取り組んだ手づくりのコスプレ写真を織り交ぜて、ユーモアたっぷりに語ります。作品の稚拙さあるいは巧みさで、いちいち笑わせるのです。
 最後に紹介したのは「千と千尋の神隠し」の“カオナシ”で、その扮装のまま参加したコミックマーケット(コミケ)ではある演出で大いに受けます。それは来場者との記念撮影の最中、隙を見てポケットからチョコレート金貨を取り出して相手に渡すというものです。 “カオナシ”から金をもらったと子どもたちは大喜びです。
 ところがしばらくすると、彼は渡したはずのチョコレートを手に押しつけて返す人がいることに気づきます。それも一人ではなく何人もいるのです。

 どんな人が返してよこすのか、“カオナシ”の扮装のために狭くなった視野を捻じ曲げて探すと、その人は、“ウンザリだ”といった仕草で背を向けて帰っていきます。そこでアダムは気づくのです。
 映画の中では“カオナシ”から金をもらった人はみんな不幸になる――。

 彼がコスプレですっかり“カオナシ”気分になっていたのと同じように、チョコレート金貨をもらった人の中にはすでに「千と千尋」の世界の入り込んでいた人が大勢いたのです。その人たちはもらってはいけないものをもらってしまったわけで、慌ててつき返しすのはそのためだった――と、それが落ちです。
 いい話でしょ?
 “千と千尋―”を見たことのない子どもはまだしも、コミケに来るような人の大部分はその世界に詳しく、また、同化しているということです。


【講演の適正時間】
 この講演の時間は13分7秒です。
 教員として最後の時期、私も児童生徒の前に立って話すことが多くなりました。そして与えられた15分という時間を守れないことで、多くの先生方に迷惑をかけ続けました。
 書いてきた原稿の内容を端折ることができないのです。それなりに一生懸命考えてきたすべてが大切に思え、割愛ということができない。原稿を作成する時点でかなり切ってきたのですからもうこれ以上切れない、そんな感じです。
 しかしTEDで15分前後の講演を聞くと、やはり人間が集中していられるのは15分が限度です。私の場合、最後はほとんど早口で済ませましたから、その意味でも分かりにくい話だった――。
 そのころTEDを知っていたらもっと勉強になったのに、と実に心残りなことです。

 さて長い前置きになってしまいました(と言ったらびっくりするだろうな)。

 実はTEDについて書きたいと思ったのは、「コスプレへの愛」のような楽しい講演会や自己反省のためではなく、もっと深刻な内容について思いがあったからです。
 それはアメリカ合衆国における学校襲撃事件の先駆けとなった「コロンバイン高校銃乱射事件」(1999年)の犯人の母親の講演です。
 
 今日は時間がなくなりました(15分は経っていないと思いますが)。
 続きは明日お話しします。

                                  (この稿続く)


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