2016/7/19

「先週末三題」  政治・社会・文化


 先週末から今週の頭までに心動かされたことについて。

【仏ニース・テロ】
 フランスで14日(木)に起ったテロは16日(土)に至ってISが犯行声明を出したとはいえ、どう見てもニースの変人が単独で起こした非政治的犯罪としか思えません。秋葉原事件と大差ないものです。
 トラックに残されていたという偽物の自動小銃と手投げ弾も、容疑者の小ささを印象付けるだけで邪悪なテロリスト、残忍な殺戮者といったイメージが湧いてこないのです。4月ごろから突然モスクに通い始めたという話もあるようですが、基本的には飲酒もすればタバコも吸う典型的なナンチャッテ・イスラム。
「カズヌーブ仏内相は16日、容疑者について『極めて短期間に過激化した』可能性が高いと述べた」そうですが、単なる犯罪者がISの指示に乗っかってやった無差別殺戮犯罪――それだけのことだと思うのです。欧米のISの半分以上はどこか不真面目です。

 そう言えば容疑者の近所に住むという人がインタビューに答えて、
「ああ、何ていうか、日本で言う“Hikikomori”だよ」
と答えたのには少し驚かされました。
 この言葉がフランスでも当たり前のように使われること、そしてフランス人にも同じ概念でくくられる人々がいるということに驚かされたのです。
「これは引きこもりによる犯罪であって本質的にはISのテロではない」
 そういった彼の説明もよく理解できます。

 ただし本来は敬虔なイスラム教徒でもなく政治的でもない人間が、己の不満解消もしくは自己実現のためにISの名を借りて大規模犯罪を起こすということは今後も大いにあり得ることです。 ISは「銃がなければ車を使え」と指示を出しているようですが、“車”の使い方がこんなふうに具体的・効果的に示されると模倣犯は簡単に行動に移してしまうかも知れません。
 つまらない人間のつまらない理由による大規模殺戮に巻き込まれる――それはまじめな政治運動に巻き込まれるよりずっと恐ろしいことなのかもしれません。


【トルコでクーデターが起る】
 独裁化・イスラム化の著しいエルドアン政権に対する反動クーデター、そう考えるとどちらに味方したらいいのか分からなくなります。ただしトルコ国民は一応エルドアンに着いたよう、そのあたりは不勉強な私には分からない事情があるのでしょう。
 しかしそれにしてもトルコはつい3年前まで、2020年のオリンピックを東京と争った国です。そんな国でテロだのクーデターだの――。
 東京もエンブレム問題に国立競技場問題、さらには日本からIOC関係者に不正な金が流れたのではないかといった話もありましたがしかしテロもクーデターもない。とにもかくにも東京でよかったと、多くのオリンピック関係者が胸をなでおろしていることでしょう。イスタンブールに決まっていたら今ごろたいへんなところでした。
 一か月後に迫ったリオデジャネイロオリンピックもほんとうに開けるのか――この段階に至っても心配している人がいます(かくいう私もその一人です)。ソチオリンピックの国家ぐるみのドーピング疑惑も含めて考えると、もう安心してオリンピックを任せられる国はほとんど残っていないのかもしれません。
 東京、しっかりやり切りましょう。


【再び参議院選挙投票率について】
 先週金曜日の本ブログで「参院選の18〜19歳投票率45.45% 平均大きく下回る」という新聞記事を紹介しました。

 しかし内容を見ると、
「18歳が51.17%、19歳が39.66%で、就職や大学進学の時期を迎える19歳の投票率が特に低かった」
 つまり18歳はかなり善戦したし、高校三年生在学中の18歳に限ればもっとすごい投票率だったのではないか――そんなふうに書きました。
 ところが土曜日のNHKニュースで、「今回の18歳の投票率は前回(2013年参議院選挙)の20代投票率よりも20ポイント近く高かった」という話をしていました。
 慌てて調べてみると前回の20代投票率は33.37%しかないのです。20ポイントは大げさにしても17.8ポイントプラスはとんでもない好成績です。
 さらに他の年代と比べると、今回の18歳は前回の30代(43.78%)よりも大きく40代(51.66%)に迫る勢いです。今回哀しいほどに低いと思われた19歳投票率も前回の20代を大きく越えています。

 どんなもんじゃい!
 学校で社会科を学んで間もない人間はみんな選挙に行くんじゃ!
 日本の学校教育の前にひざまずけ!!

 
 そう心から息巻いた海の日でした。

(参考)
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「参議院議員通常選挙年代別投票率の推移」



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