2015/11/30

「教育用語の基礎知識」@  教育・学校・教師


 おそらくどんな職業にも業界用語というのがあります。例えば以前、学校に泥棒が入ったときに警察の方が「ゲソ、取っておけ」と言うのを聞いて、ほんとうに足跡のことを「ゲソ」というのだとびっくりしたことがあります。

 教員になったときも「チュータイレン」という言葉を聞いて「中学校体育連盟」のことかと思ったら「高校を中退した連中(だから中学生になにかを仕掛けてきかねない)」という意味だったり、「社研」と言えば私たち以上の世代では大学の「社会研究会」、すなわち学生運動(念のため、学生スポーツではなく政治運動です)の中心地みたいなものでしたが、学校では単なる社会科の先生たちの集まり「社会科研究会」でした。

 しかしもっと困るのは、無意識に前提としたものがあるのにその部分を捨象して出ていく特別な概念です。
 例えば教育について言えば、「良い子が危ない」。だからと言って「悪い子が安心」というわけではありません。「悪い子」についてはしっかりと心配してもらわなくてはなりません。それに「本物の良い子」も実は危なくない。勉強ができてスポーツも堪能、人柄も良くてクラスの人気者――そんなめったにいないような良い子の心配までしていたら学校はやっていられません。

 危ないのは他者(特に親)や自分自身から「良い子」を強いられ、精一杯背伸びをしているような、精神の足腰の弱い「良い子」です。そしてそういう子は、案外、発見しやすいものです。それにも関わらず、立派なお子さんの保護者たちが異様に心配し、心配なはずのお子さんの親たちがのうのうとしているとしたら、「良い子が危ない」は非常に危険な概念ということになります。

 教育はすべての国民に関心のある重大事で誰もが素人だと思っていませんから、一度ゆがんだ方向に進むと取り戻すのが容易ではありません。曖昧な言葉も曖昧なまま何となく行ってしまいます。
 例えば「ゆとり教育」。日本中の子どもたちが「ゆとり」とか言って全員が勉強もせずにグターッとしていたら(ゆとり教育がそういうものだと、私は思いませんが)、それは確かに大変ことです。しかしどうでしょう?

 昔、こんな話がありました。
「ある商社員が靴を売ろうとアフリカの某国に向かった。そこで彼は絶望し、本社に電報を送る。
『残念ながら商機はない。当地では誰も靴を履かない』
ところが別の社員は空港に着くなり欣喜雀躍して電報を打ちます。
『やった! 独占できるぞ!! 当地ではまだ誰も靴を買っていない!!』」

 同じです。

 日本中の子どもたちが「ゆとり」とか言って全員が勉強もせずにグターッとしていたら、その時こそ「ウチの子」がのし上がるチャンスなのです。成績を飛躍的に伸ばすには自分が頑張ると同時に、周囲が怠けれくれることが必須です。そんな絶好のチャンスをみすみす捨てて、「ゆとり教育反対」とか言っていた日本のお父さんお母さん、あなたたちは天下国家のために自分の子どものチャンスの芽を摘んでしまったようなものです。ほんとうに残念なことをしました。

 しかしこんなのは序の口であって、意味のない、あるいは意味不明の教育用語によって苦しんだり絶望したりした人も少なくなかったはずです。


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2015/11/27

「やっときましたマイナンバー」  政治・社会


 ということで、やっときました(別にうれしくないけど)。

 マイナンバー制度については著しく不勉強でよくわからないのですが、つい最近までマスコミ誌上では誹謗非難のオンパレードで、なにか徴兵令でも施行されるような雰囲気でした。
 やれ個人情報を政府に一手に握られ悪用される可能性があるとか、情報漏えいの危険性があるとか、盗まれた情報が悪用される可能性があるとかいった話で、いいところが何もないような話だったと思いまう。そんなにひどいことをなぜ政府はしたがるのか・・・まじめに勉強しないと、そんな雰囲気になってきます。

 ただし私などは(よほど権利意識の薄い人間なのか)、納税や保険料の支払いなどがきちんとできて、将来的には図書館の利用者カードや印鑑証明のカードとして使え、自分が受けられる行政サービスが一目で見られたりと、情報が一元化したらとても便利なような気がしているのですが、それはかなり愚かな考えなのでしょうか。

 とにかく市県民税の納入書類が郵送されてもすぐになくしてしまい、督促状までどこかに消えてしまう、年末調整の書類はいつまでたってもうまく書けないし、図書館カードや印鑑登録証などは(なくさないまでも)持ち忘れてしまう――そうした人間には、夢のような話だとおもうのですが、いかがか。

 情報漏えいについては今でもネットバンキングにつなぐのに契約者番号やら暗証番号(しかもソフトウェアキーボード)、ワンタイムパスワードなどを入れてようやく自分の口座にたどり着き、送金や振り替えはさらに別の暗唱といった具合になっていますから、マイナンバーも銀行並みにやってもらえるはずです。心配したらきりがありません(しかも、そもそも人に知られて困るような個人情報がない)。

 逆にマイナンバー制度で気に入っているのは、これまで不正に税金を払わなかった人がすべて補足できる、しかも5年分も遡って請求できるという点です。その点について、私には一片のやましいところもありませんから(サラリーマンですから威張るほどのことはない)大いに摘発してほしいところです。なぜなら脱税分がどんどん出て来ると私たちが助かるからです。

 財政は家計と違って、まず支出を考え、それから収入源を探すという方向性があります。「必要な金額が先にあって、さてどこに取りに行く」ということでは一部の盗人と同じです。
 そして(泥棒もそうですが)取りやすいところから取るというのが一番の近道です。サラリーマンのような職業はその代表で、そうした場合、取りにくいところからは取っていないわけで、実はその分まで支払わされてきたのです。
払うべき人に払わせて、それでどのくらい税金が安くなるかはわかりませんが、いまよりも素直に払えるようになるのは間違いありません。
「まあお互い、正直にやりましょうや」というところです。

 ところでさしあたってマイナンバー通知が届いたところで、今日明日、何をすればよいのかということ、それについては今月号の「文芸春秋」に端的にまとめられていました。
@通知が届いたら記載内容を確認する。
A個人カードは身分証明書として使えるので便利だがから作ってもよいが、作らなくてもいい(これまでと同様に運転免許証の提示などをしていればよい)。
Bとりあえず今から使うのはサラリーマンの源泉徴収や年末調整のために勤務先に知らせること。それだけ。
C情報漏えいは100%ないとは言えないが、今、漏えいしても困るような情報がない。

 そして私が文芸春秋の記事で一番気に入ったのが次の指摘です。
D知らない相手が「マイナンバー」と口にしたら、間違いなく詐欺。
 そういうことのようです。

 ついでに、
 以上の話を妻にして、「個人カードなんて作らなくていいね」と言ったら、
「あら、でも書き換えは10年でしょ? だったらひとつでも若いときの写真がいいわね」
 実に大切な指摘かと思いました。


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2015/11/26

「本当に困った!」 〜コンピュータ・スキルの問題A  知識


 何に困っているかというとコンピュータ本体です。
 この春ごろからずいぶん動作が遅くなり、時にはフリーズしたかと思うほど動かなくなって難渋していました。Webで調べると「遅いときは必要のないアプリケーションを削除」とか書いてあるのですが、何が「必要のないアプリケーション」なのかわからない。もちろん永久に使いそうにないアプリはあるのですが、それが常駐して悪さをしているとは思えません。

 そこへこの夏、「Windows10」の無償グレードアップが始まり、よせばいいのに何か状況が変われば別のことが始まるかもしれない(不都合が改善されるかもしれない)、といった根拠のない希望に動かされ、うっかりインストールしてしまったのです。ところがそれが災いしてさらに重くなってしまった・・・。
 重さは日に日に増していき、今月になるとWordの文字入力で待ち時間が生まれるようになり、そこではたと考え込みました。タスクマネージャで調べると、「System」というプログラムがメモリ使用量を80%―90%に押し上げていることがわかります。やっぱりメモリか、と思います。さらにWebで調べると、「Windows10は『System』が大量にメモリを消費する」と書いてあり、もうにっちもさっちもいきません。アプリケーションの削除ができないので――そこで思いついたのがメモリの増設です。

 増設メモリも安くなったもので、調べると4ギガでも5000円足らずです。さっそくアマゾンで注文するとわずか二日で届きました。で、差し込むと――これが非常に調子いい。若い兄ちゃんが使う言葉なので言いたくはないのですが、「サクサク」と実によく動くのです。これで問題解決――。
 ところが翌日にはもう動かないのです。以前ほどではないのですが何か遅い。

 で再びタスク・マネージャー調べるとハードディスクが常時40%−50%で動いていて、これが邪魔をしている。動いているプログラム「Trend Micro Anti-Malware Solution Platform」という要するにウィルス・バスター関係のものです。動作の重いのは我慢する範囲にしても、こんなに常時動いているようではハードディスクが持たないかもしれません。
 そこで「コンピュータのことはコンピュータに聞け」でまたまたWeb検索。するとやはり同じ症状で困っている人はたくさんいて、対応策のひとつは「ウィルスバスターを最新版のものに更新せよ」でした。
 あれ? 最新版になってなかったの? と不思議に思って調べるとこれが手動でアップグレードが効いてしまう――そのままかれこれ30分ほどかけて最新版をインストールしました(なんだこんなことだったの?)。そしてハードディスクは停まり、アプリケーションはまたサクサクと良く動くようになりました(メデタシ、メデタシ!)。

 それがわずかに一晩。朝になるとウィルス・バスターはまた元気よくハードディスクをブンブン回しています。
 そうかと思うと急に止まって、現在これを書いている瞬間、「Trend Micro Anti-Malware Solution Platform」は動いているのにハードディスクにはほとんど負担がなく、動いても0%−2%といったところです。何が良くて何が悪いのかわからない・・・。
 次に考えられるのはウィルス・バスターが巡回する領域を減らす、つまりハードディスクの中身を削るってことかなとも思っているのですが、それが正解なのかもわかりません。
 どうしたものか。

 もうひとつ。
「バックアップ用の外付けハードディスクが突然いっぱいになってしまった!」という問題もあります。
 自動でバックアップを取っているのですが、これまでは毎回10−15ギガ程度だったのがwindows10にしたら期間が4か月に伸びて(この「期間」の意味も分からない)、容量は一気に511ギガです。
 本体にハードディスクの使用量が440ギガくらいなのにバックアップが511ギガというのもわからない。
 ほんとうにやれやれ、です。

もう少し頑張ってみます。

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2015/11/25

「本当に困った!」 〜コンピュータ・スキルの問題@  知識


 最近、というよりしばらく前から、自分がどれ程度コンピュータを理解しているかわからなくなりました。
 もちろんWebサイトを運営して毎日ブログを書いているのですから「コンピュータについては全く分かりません」というのは過剰な謙遜です。しかし「何でもいいから聞いてください」とはとても言えませんから「よく知っている」わけでもありません。
 10点満点で0点や1点ではないと思うのですが、10点でも9点でもない。たぶん8点でも7点でもないと思うのですが、「じゃあ6点ぐらいならOK?」と聞かれれば震えて「いやそんなにはありません」となって5点?4点?と落として行って「2点?」とか言われるとさすがに今度は自尊心が傷つきます。

 ただし「コンピュータを知っている」かどうかは、基準ないし枠をどう規定するのかによって違ってくるのであって、例えばハードのサポートセンターに電話をかけて「『フォトショップ』のこれこれの機能について教えてください」と訊ねても答えられない場合は多いでしょうし、Adobeの窓口で「ウチの機械のレジスタが・・・」とか言ってもすぐに答えてはくれない――つまり「基準ないしは枠」の取り方によって、理解しているともいないとも、さまざまに言えるというだけのことなのかもしれません。
 けれど私は、その「基準ないしは枠」ですらわからないのです。

 例えば、私が一番多くの時間を割いてあれこれ勉強したのはエクセルだと思うのですが、そのエクセルに何ができるのか、それ自体がわかりません。これについては初めて触ったころに印象深い思い出があります。
 私のエクセルのお師匠様である若い女性の大学院生と、コンピュータを前に話していたときです。私のつくった表を見て、
「あら、こんな便利な機能があったんだ」
と彼女が感嘆します。何かというと、「ウィンドウ枠の固定」です。これがないと大きなエクセル表の場合、データを辿っていくと「見出し」の部分が画面からはみ出してしまい、その数値が何何を表しているのかわからなくなってしまうのです。
「ウィンドウ枠の固定」を知っていた私は、けれど「鼻が高い」というよりはびっくりしてしまいました。何年もエクセルをやってきたはずの彼女が、そんなことも知らなかったからです。

 その後、しかし逆のことが何年たっても経験させられます。例えば人から借りたエクセル表にどうやっても「0(ゼロ)」が表示されない――もちろん、「0」であることが基本であるような表でいちいち「0」が出ているようでは鬱陶しくてかないません。そんな場合、「0」は空欄でいいのですがそこには技があります(「Exel 2010」以降はファイル→オプション→詳細設定で下の方に、「ゼロ値のセルにゼロを表示する」のチェックを外す)。
 あるいは別の時。事情があってセルに「11−2」と数式を書いたら「11月2日」と表示されてびっくりします。すると隣りのど素人(と思っていた人)が「あ、それはね」とか言って教えてくれたります。

 おそらく「Exsel」という太平洋の、東京湾をちまちまと調べていたら三河湾で仕事をしていた人が声をかけてくれた、そんな感じなのかもしれません。東京湾を知っているくらいで太平洋を極めたようなふりをしてはいけません。特にコンピュータに関しては謙虚でなくてはといつも思っています。

 と、埒もない話ですが、実はコンピュータのことで、ほんとうに困ってしまい、ここ一週間ほどはすったもんだしていたのです。
                                    (この稿、続く)


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2015/11/24

「梵天勧請とイスラム教」   政治・社会


 どうしても達成したい目標でもないのですが、イタリアに行って自信をつけたので、今度はフランスに行ってこれで一生の海外旅行は終わりにしようと思っていたのですが、なんだかきな臭い雰囲気になってきて当分行けそうにありません。この年になって命が惜しいわけではありませんが物見遊山で行って政府に迷惑をかけるようでは生涯に汚点を残します。自重しましょう。
 しかしそれにしてもムスリムには困ったものだと、そんな気もしています。

 本来のイスラム教はそういうものではない、あれは異端だといった説もありますが、「右手にコーラン、左手に剣」(これは全くのねつ造だという話もあります)という言葉があったり、12世紀のインドにおける仏教遺跡破壊のことを思ったり、現代で言えばアルカイダもボコ・ハラムもイスラミック・ステートもやってることはみな同じじゃんとか思うと、イスラム教の中には本質的にそうした残虐さがあるのではないかと疑いたくもなります。

 しかしそうは言っても、対するキリスト教勢力だって「愛の宗教」とばかりは言っておられず、十字軍の例を始め魔女裁判や異端審問、ホロコーストも基本的にキリスト教社会によるユダヤ人大量虐殺です。その殺戮の様を見てもイスラムに勝ることはあっても劣ることはありません。

 翻って日本の仏教はと考えると、これも必ずしも平和に、穏やかにやってきたわけではありません。白川上皇の「天下三不如意」にもあるように平安末期の京都では寺院が武装して強訴を繰り返していましたし、室町時代には加賀や長島で一向一揆が血生臭い闘争を繰り返しています。近現代に至っても、仏教系の宗派の中には他人の家に入って仏壇をひっくり返して改宗を迫ったという話も残っていますから、ただおとなしいだけの宗教だったというわけではありません。

 日本国内だけでも十三宗五十六派と言われるように、仏教は大量の宗派をもって様々な布教活動をしています。簡単な例でいえば檀家も墓地も持たない奈良仏教と念仏だけがあればいい浄土宗系仏教、座ることが前提の禅宗は、改めて考えると同じ仏教は思えない広がりを持っています。来世に生きようとする宗派と現世に極楽を実現しようとする宗派では、ともに手を携えてというわけにはいかないでしょう。
 そうした多様さこそ仏教のひとつの側面で、それは釈迦自身の悟りに対する考えを反映しているのです。

 伝説によれば釈迦が涅槃に入ろうとするとき、梵天がその前に現れ、釈迦の悟った教えを人々に知らせるよう乞います。これを梵天勧請と言います。
 釈迦は自分の得た悟りはとても深遠で容易に人に教えられるものではないと断るのですが、梵天の要請は厳しく激しいものであって、しばらく逡巡します。そして勧請に従い、一度は教えようと決心するのですが、その態度は極めて不熱心なものだったようです。その悟りは教えられないものだと考えていたからです。

 そうなると弟子たちは、推察したり忖度せざるを得なくなります。釈迦の許容性はほとんど無限であったため、のちには「夢の中に現れてこう語った」といった内容も経典の中に収められます。
「如是我聞(にょぜがもん=私はそのように聞いた)という言葉が繰り返し経典の中に現れるのはそのためで、正規の仏教聖典(三蔵と呼ばれる)の中に論蔵と言われる大量の「解釈・注釈」書含まれるのもそのせいです。

 コーランの中には合い矛盾する教えが大量にちりばめられ、多様な解釈を許す仕組みになっているという話を聞いたことがあります。私はコーランについて勉強したことがないのですが、そうした多様性の中から過激派が出て来るとしたら、それは仏教が歩んできた道と同じです。

 まったく理解できない世界の物語としてみるのではなく、イスラムについても素直に勉強してみようと思いました。


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2015/11/22

「更新しました」  教育・学校・教師




    「キース・アウト」(2015.11.22)
フランスで「小1の壁」に悩む母親はいない やはり、働く女性にとって参考になる国だ




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