2014/11/7

「ウサギとクマの話」  政治・社会


 ウサギを3羽飼っています。
 1羽は娘が学生時代に買ったもので、引っ越しをしたら新しいマンションに入れられず、私のもとに来ました。ネザーランド・ドワーフという種類でピーター・ラビットのウサギとして知られています。他の2羽より一回り小さく、下(しも)のだらしない男の子です。フンをまき散らすのです。
 抱っこされるのが苦手で持ち上げると大暴れし、時には手を噛んだりします。他の生き物も怖くてイヌやネコに会うとパニックに陥り、恐怖のためにジャンプして、あろうことかイヌやネコのいる方に逃げたりします。あちらの方がびっくりしてしまいます。
 ほんとうに情けない子ですが、娘が寂しい時期に慰めてくれたウサギですし、できの悪い子ほどが愛おしく可愛いのは学校の児童生徒といっしょですから(他の2羽にバレなように薄く)エコヒイキしています。

 あとの2羽は兄妹で、ミニ・ウサギという名前で売られているものです。事情があって妻が連れてきました。たぶんネザーランド・ドワーフの雑種ですが生まれて半年以上ペットショップにいたので人馴れし、他の動物にも怯えません。抱かれると自然におとなしくなるので誰からも可愛がられます。

 兄貴は食いしん坊のノンビリ屋で昼夜関係なく良く食べ、良くフンをします。しかし多少ずるいところもあって、庭につなげて遊ばせておくとこちらに背を向けたまま、一生懸命リードを噛み切っていたりします

 妹ウサギはお転婆です。外に出して運動量の一番多いのもこの子です。ときどき飼い主のところに戻って愛想を振りまくことも忘れません。ただし外に出す時間が遅れると、トイレをひっくり返して暴れたりもします。一度などはひっくり返したトイレからオシッコ・シート引きずり出し、噛み千切って切れ端を口にくわえ、「ウー、ウー」唸りながらこちらを睨んでいたこともありました。
 イライラすると床の簀の子を齧るので、この子だけは半年おきに交換しなければなりません。機嫌が悪いときに人がエサ鉢に手を伸ばすと、腰を引いて前足で威嚇したりすることもあります。

 私はもともと動物がそれほど好きなわけではなく、ペットも(熱帯魚を除けば)これが初めてです。しかし1年半、朝晩めんどうを見ているとやはり情が移ります。ウサギたちのちょっとした表情にも心を読み取ったような気分になることもあります(もっともウサギは頭の悪い生き物ですから、感情のやり取りができたような気のするのはおそらく錯覚です)。


 さて、本題はクマです。
 山のどんぐりが凶作で、里にエサを探しに降りて来たクマがあちこちで目撃され、たいへんな騒ぎになっています。私の携帯に入るメールも連日ほとんどが市民に注意を促す「クマの目撃情報」です。そしてたびたび「発見され、殺処分になりました」とあります。先週のニュースでは全国で350頭以上が殺されたとありましたから、今週はさらに多くなっているはずです。

 たくさんの農作物が荒らされ、けがをされた方も亡くなった方もおられるので致し方ないのですが、しかしそれにしても何とかならないものか。捕獲されたクマの瞳は私の飼いウサギの瞳と同じはずです。エサを求めて降りてきただけなのになぜ殺されなければならないのか――。

 そもそもどんぐりを食べハチミツを舐めるだけみたいな平和的なクマに、なぜあんなに強い腕と鋭い爪が必要なのか(もちろん木に登ったり蜂の巣を掘ったりするためというのも分かりますが)――神様はときどき難しいことをなさいます。

 ある知り合いの曰く、「そこを何とか(クマと)話し合って、エサを持たせて山に帰ってもらうというわけにはいかないのかしら」
 自然との共存というテーマには違いなのですが。


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