2013/6/26

「年金二題」  知識


【第一話】
 下の子が二十歳になったので年金事務所から連絡がありました。学生ですので「学生免除特例制度」といったものもあり、自分で払わせることもできるのですが、学生であるうちはそこまでやってやろうと思い先日手続きに行ってきました。

 所定の書類にいくつか記入し、係の方が「では数日中に書類が発送されますのでそれを待って金融機関等で振り込みをお願いします」と言われて挨拶をし、席を立とうしたら「あ、前納とかしませんよね」

 いや、前納するだろう。一年分すれば3000円以上も得なのですから。

 すると、
「でしたら今ここで書類をつくりますのでしばらくお待ちください」ということでまた15分ほど待たされました。

 家に帰って娘に、「世の中、豪勢なものだ。前納を面倒くさがって平気で3000円を捨てる人がいくらでもいるんだな」と言うと、
「違うよ、お父さん。払えないのよ。若い子の一ヶ月分のお給料と一緒くらいでしょ」
 なるほど。

 私くらいの年齢になれば、若者の一ヶ月分の給料程度の蓄えはなくてはなりません。しかしそれは着々と給料をいただけるサラリーマンだからであって、自営業の人の中にはそうもいかない人が大勢いるのかもしれないのです。

 こんなことだから教師は世間知らずと言われます。


【第二話】
 一昨日の新聞に「国民年金納付率、59.0%=7年ぶり改善―厚労省」というのがありました。間違いではありませんがこの言い方、何とかならないものかいつも思います。

 払うべき人の40%以上が未納の国民年金――。これでは「将来、年金制度は崩壊する」とか「払っても1銭ももらえないかもしれない(=だから払わない方がいい)」といった誤解を助長しかねません。

 日本の国民年金は20歳以上の人が全員入らなければならない強制加入です。ただし私たち教員で、年金の納付のために銀行や郵便局へ現金を持っていった人はほとんどいないはずです(任意部分に加入している人は別ですが)。私たちは共済年金という形で天引き払いしているからです。正確に言えば年金が2階建て状態で、共済年金と国民年金の両方を天引きで払っています。民間企業の方々は同じように厚生年金と国民年金を天引き払いしています。さらにさまざまな事情によって納付が免除または猶予されている人もいます。

 したがって本当に現金を持って納付しなければならないのは、自営業者や農家、アルバイトなどごく少数の人たちだと言えます。年金未納と言われるのはそのうちの40%であって、公的年金全体からすると5%ほどです。残りの95%近くがきちんと納付している年金制度、それが崩壊するはずはありません。

 もちろん支給年齢が上がっていますから「その前に死んだら一銭にもならない」という状況は以前よりも厳しくなっています。また年金は最低を保障する金額ですから自助努力も大切でしょう。しかしそれにしても「払っても一銭ももらえないかもしれない」といったデマに惑わされて納付を怠るのはまったく損です。

 能力にあふれ健康と運に絶対的な自信を持ち、年をとっても健康に毎月数十万円稼ぎ続ける、そういう自信のある人以外は、とりあえず払い続けた方がいいのです。


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