2013/6/3

「不祥事のリスクファクター」   教育・学校・教師


 不祥事のすべてを十把一絡げに「教育公務員としての自覚の不足」とか「聖職者としての覚悟が足らない」とか言っても事は進みません。教員の処分案件の中には交通事故を起こして家族を死なせてしまったような例も、ほとんど相手から飛び込んできたような事故もあるのです。しかし人ひとりが死ねばただではすみません。

 ニュースに「高速道35kmオーバーの速度違反」と出れば、とんでもないスピード狂に見えますが、詳細に調べるとそうでないケースも目立ちます。過労によって注意が散漫になっている場合もあれば、長い下り坂で追い越しをかけて一瞬思わぬスピードが出てしまった場合もあります。もちろん処分は当然で注意不足は否定できませんが、「スピード狂」といった印象からは遠くなります。また、そうした事情を知れば、“不祥事”は特別な教員の特殊なことではなく、誰にでも起こりうる日常的なことになります。

 しかし一方、私たちは絶対に起りえないこともあります。

 一連の飲酒運転撲滅運動、酒気帯び運転罰則強化の発端となったいわゆる「福岡(海の中道大橋)飲酒運転事故」(2006)は、市役所職員の飲酒運転による重大事故ということで猛烈な公務員批判の発端になりました。しかしこれは「公務員が飲酒運転事故を起こした」というより「飲酒運転事故を起こすような人間を公務員にしてしまった」類の話です。なにしろ、毎週のように飲酒運転しては女の子をナンパしていたのですから。

 同じように、「教員になってはいけない人」がなっていて、周囲がさまざまに手を尽くしているあいだに事件を起こしてしまう例もあります。これなどは「個人の自覚」や監督責任の問題ではなく、採用の問題です。

「非行のリスクファクター」という言葉があります。どういう人間が非行に走りやすいか、どういう属性が非行に結びつきやすいかという非行の危険因子のことです。
 これについて元法務技官・医療少年院長の小栗正幸は次のように言っています。
「非行のリスクファクターの最大のものは、男の子に生まれることである」

 男子であるということはそれほど厄介で、面倒くさく、危険なのです。暴力に対する親和性、闘争心、自己抑制の弱さ、活動性、情動性、短慮・・・どれをとってもかなり難しい存在と言えます。
 もちろん女性が難しくないという訳ではありません。しかしそれは反社会性を帯びにくいのです(非行少女というのも存在するわけで、「本来、非行に走りにくい女子なのに非行に走った」という意味では深刻ですが、決して多数派ではありません)。

 少年犯罪に限って言えば検挙者のうちの女子の割合は2割弱、少年院入院するような重大な事件ではわずか9・2%です。これは成人も同じで、検挙者の8割強、刑務所への入所者の実に92・6%が男性です。つまり圧倒的に男の方が危険なのです。
 その極めて危険な男たちが、まるで修道院のようなまじめで禁欲的な生活を送っている、それが現在の学校の姿です。

 教育の世界から男性を排除すれば、不祥事は確実に十分の一以下になります。しかしそれはできない。できないとすればどうするか――そうした観点のない不祥事対策もまた無意味です。



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