2011/9/29

縄文時代のガラパゴス  政治・社会


「ガラケー」という言葉をご存知ですか? 
「ガラパゴス・ケータイ」−日本で極度に進化した携帯電話で、性能としては外国を圧倒しているにも関わらずまったく世界に出て行かない(売れない)携帯電話をそう呼んで揶揄するのだそうです。
 日本のやることは万事そうで、高性能(高価格)の製品を次々と売り出すものの国内市場の制圧に励んでいる間に国際規格から外れるものが少なくありません。地上デジタル放送はもちろん、電子マネー、カーナビ、さらには大学教育や医療サービスなどの分野でも、ガラパゴス化の懸念が高まっていると言われています。
 白物家電でも「冷蔵庫なんて冷えればいい」という国がたくさんある中で、高性能な冷蔵庫を追求しても商売になりません。しかし商売という観点からすればそうなのですが、この異常な高性能追求というのはそんなに馬鹿にしていいものなのかと私は思っています。


クリックすると元のサイズで表示します 縄文時代の遺跡から、貝でつくったブレスレットが多数出てきます。貝輪(かいわ)といいます。大ぶりの二枚貝の片方を中心から丁寧に削ってリング状にするものです。
 アカガイ・サルボウガイ・ベンケイガイ・タマキガイといった貝が使われるのですが、その中のオオツタノハガイという貝はなんと屋久島やトカラ列島、八丈島以南でしか採集されない貝です。つまりこの時代すでに日本にはブランドというものが存在し、オオツタノハガイの貝輪がいいとなると人々は命の危険を冒して遠い南の島まで貝を採りに行ったのです。
 八丈島以南を原産地とするオオツタノハガイでつくられた貝輪は、北は岩手県から南は愛知県まで31もの遺跡から出土されています。

 黒曜石は日本国内で約70ヶ所の産地が知られていますが、特定の場所のものだけが愛用された形跡があります。例えば信州和田峠産の黒曜石は半径150kmの範囲に渡って供給されており、伊豆七島神津島産の黒曜石は後期旧石器時代(紀元前2万年)の南関東の遺跡で発見されたりもしています。

 そこには「良いものは良い」とあとには引かない頑固さがあります。

 考えてみれば江戸270年間は文化のガラパゴス化を極端に推し進めた時代です。芸能も芸術も、海外の影響をほとんど受けずに高度化しました。その結果がヨーロッパにおけるジャポニズム(日本趣味または日本心酔)です。

 今日、世界的な広がりを見せているアニメ・マンガなどのサブカルチャーや日本料理、外国には絶対まねのできない鉄道の運行システムや接客技術、一人分ずつ包装されるオシボリや割箸・シャワー式トイレなどに見られる衛生への異常な執着・・・こうしてみると日本国内はガラパゴス文化ばかりです。海外に媚びず、海外市場に合わせなかったからこそ、日本にしか存在しないものをつくりだすのに成功しています。

 携帯電話や地上デジタルで負けたからといって、高性能の追求をやめる理由にはなりません。新幹線技術が高すぎて売れないならTGVや中国高速鉄道に任せておけばいのです。日本には世界中だれも持っていないリニア・モーターカーがあるのです。一刻も早くこれを完成させて、リニアで勝負すればいのです。



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