2008/11/17

日本語のリズム  教育・学校・教師


 映画「レッド・クリフ」が評判になっているようです。これは「三国志演義」という小説の一部(「赤壁の戦い」)なのですが、一般には歴史書「三国志」の中に描かれていると信じられています。私は三国志についてはけっこう詳しかったのですが、それは横山光輝の「三国志」(マンガ)で読破するという、軟弱な方法で手に入れた知識であって、軽く手に入れた知識は軽くどこかへ行ってしまいました。

 さて、明治以降の日本の教養人にはほとんど漢文の素養がありましたから、文章はどうしても硬く、しかし重々しく、リズミカルなものになりました。リズミカルと言うと語弊がありますが、読んでいると確実に響いてくる韻があるのです。
 中島敦の「李陵」や「山月記」はまさにそうです。また私たち自身、「平家物語」や「方丈記」の冒頭文などは、どうしても暗誦したくなる気分になります。

 前にもお話しましたが、私は、文章は基本的にリズムで書くものだと思っています。日本人のリズムにあった文でないと、読むほうが素直に読めないと思うのです。世の中には翻訳書の嫌いな人がたくさんいますが、その理由の一つは、おそらく文が日本人のリズムに合わせきれないところからきているのでしょう。

 文をかける子どもを育てるということは、ひとつには語彙を増やし、そのぶん概念も増やすことですが、それと同時に日本語のリズムを体内に取り込むことです。リズムがなければ句読点も打てません。

 その上で、日本語のリズムを獲得するにはどうしたらよいのかといったら、これはもう音読しかないように思うのですが、いかがでしょう。

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