2006/9/29

「専門用語」  教育・学校・教師


 宮沢先生机の後ろの棚の上に、熱帯魚や金魚をすくう小さな網が置いてあります。20個。
 あんなものは水槽1個につきひとつあればよいようなもの、ナンデ20個なんだ? としばし佇んで考え込んでしまいました。何か意味があるのでしょう。
 こうした不思議は、学校でしか起きないものです。

 どんな世界にも業界用語や専門用語というものがあります。それを不用意に世間で使うといらぬ誤解を受けるものですが、私たちの世界にだってそれはあります。
 例えば「生徒指導」。私たちは反射的に児童の問題行動に関する話だとわかりますが、世間の人には分かりません。学校は生徒を指導するところですから、改めて「生徒指導」と言われるとピンときません。「板書」というのもダメです。ワープロ・ソフトでも出てきません。「児童」が小学生のこと(しかも法律上の規定)だというのも知られていません。

 中でも絶対に分からないのは「児童の見取り」です。これは教員の中でも違和感を唱える人があり、「『見取る』じゃあアンタ、子どもが死んでるみたいじゃないか」という批判もありますが、これに対しては「私のクラスでは、授業中、全員『死んでる』状態だからこれでいい」
との強い反論もあります。

 
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2006/9/28

「人と人間」  教育・学校・教師


 人(ヒト)というのは生物学的な私たちであって、人間というのは社会的存在である私たちのことだ、という話を聞いたことがあります。ヒトとヒトの間にあるので「人」「間」と書くと言うのです。そうした考え方からすると、人間個人という言い方は存在しなくなります。

 例えば、私が口うるさい教頭であるかどうか、ということは、一面私の個性に関わる問題ですが、一方で学校や先生たちのあり方に関わってきます。いくらおっとりとした性格でも、学校が荒れていて先生たちが仕事をしなければどうしても口うるさくなります。逆に、かなりカリカリした性格でも、学校全体が落ちついていればいろいろ言わずにすみます。

 同様に、いわゆる不良グループの、Aという個人の性格の一部も別の構成員B・C・Dの性格に規定されています。
 例えばAは万引きなどしたくないのに、B・C・Dがやる以上自分もやらなければならない、そういう場合が非常に多いのです。イジメグループの中には、時に心の中で手を合わせ謝りながら、泣きながら相手を蹴ったり殴ったりしている子がいます。ですから更正するのは容易ではないのです。ではどうすれば良いのか?

 まず考えられるのは、それでもなおA個人を更正させることです。ただし悪の道からひとり足抜けして「良い子」の道に乗り換えようと言うのですから簡単にはすみません。暴走族や不良グループなら確実に凄惨なリンチにあいますし、小中学校ならいじめ、良くても「オメエ最近マジメじゃん?」といったからかいに耐え続けなければなりません。ひとりで足抜けさせるときには、そうした覚悟をさせておくことも必要です。

 第2の方法はグループを丸ごと更正させてしまう方法です。これにはかなりの力が必要です。全員を一気に封じ込め、悪いことがなにもできないようにしておいて、一人ひとりの変質を待つのです。とにかく悪いことを繰り返すことで成立しているグループですので、それらを止めるだけでかなり質が変わってきます。

 最後に、とにかく物理的に彼らを遠ざけてしまう方法も考えられます。しかしそれはできる場合とできない場合があります。


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2006/9/27

「指導力不足教員」  教育・学校・教師


 新聞によると、
「指導力不足」と認定された公立学校の教員が05年度は506人で、2年連続で500人を超えたことが22日、文部科学省の調査でわかった。このうち教壇を去った教員は111人で、過去最多の前年度よりも1人減だった。
 認定者の72%は男性。年代別では40代が45%と最も多く、50代の37%、30代の17%と続く。在職年数20年以上が59%と最も多く、続いて10〜20年未満の35%。学校種別では小学校が50%、中学校が26%、高校が15%などとなっている。
 一方、05年度の新規採用教員約2万1000人のうち、1年間の「試用期間」を経て正式採用されなかった教員は前年度より7人増の198人で、過去最多となった。
と、いうことです。

 もともと全国的には40代・50代の教員が人数的に多いのですから、認定者が多いのは当たり前ですが、それにしても合わせて82%というのはあまりのも多すぎます。この人たちは過去20年以上の間、ずうっと「指導力不足」のままきたのでしょうか?

 私は三つの場合があるように考えます。
 第1は、保護者がかつてのように我慢しなくなった、その結果、過去には見過ごされてきた「指導力不足」が浮上してきた、そういう場合。
 第2に、指導に苦労してきた教師がある日突然、膝を折るように潰れ、その後はまったく自信を回復できず、指導ができなくなる場合。
 そして第3に、児童・生徒がここ十数年の間にどんどん難しくなってきて、一部の教員の指導力を越えてしまったと考えられる場合。

 ちなみに本県の認定者数はゼロです。この調査が始まって以来ずうっとゼロですが、他校の話を聞くととても実態とは思えません。指導力不足の認定者を出すと、その先生を研修に回さなくてはなりません。そのために代替の教員が一人必要になります。その分、新たな歳出が必要になります。つまりそのための金を出したくないから認定をゼロにしているのかもしれません。ですから県の財政状況が良くなったら、認定者は財政の好転に比例して増えていくのかもしれないのです。


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2006/9/26

飲酒運転撲滅と情報管理  教育・学校・教師


 先週の土曜日、私的な飲み会があって行ってきました。その会の始まりのとき、飲み物の注文をとりにきた店主が「お車でおこしの方はいませんか?」と訊ねます。店としては、とりあえずこの質問をしておけば責任を果たしたことになります。「お客様が運転しないと言ったので、酒を出したのです」そう言えばいいだけのことです。

 それからしばらく参会者の中で飲酒運転が話題になったのですが、その中に運送会社の重役がいて、会社の方でも大変な力の入れようでこの問題に取り組んでいることが話されました。私は「最近のニュースで民間の人も飲酒運転をすることを始めて知ったよ」などと茶化しましたが、この運送会社の話と前述の飲み屋の店主の様子から、飲酒運転撲滅に関する世間の取り組みのなみなみならぬものを感じました。

 しかしある意味、飲酒運転は特殊な人間の特殊な事件、という言い方もできます。飲む時は必ず徒歩で行くという人がほとんどだからです。けれど情報管理ミスは特殊な人間にだけ起きるできごとではありません。私たちのほとんどがノートパソコンや情報メディアを持ち歩き、あるいは学校に置いてある以上、一朝盗まれればそれが情報流失につながる可能性は少なくないからです。20万円もするノートパソコンを盗まれた上に処分されたのではたまったものではありません。最悪の状況を考えて(例えば車の窓ガラスを割られても)コンピュータやメディアを盗まれないよう、方策を練っておく必要があります。

 今、見ると先生方の机の上には何台かのコンピュータやデジカメが置いてあります。学校はアルソックのシステムが入っていますから安心に思えますが、泥棒は5分あればさまざまなものを持っていってしまいます。学校を出る時は、せめて瞬間的に見えるところからは隠しておくようお願いします。ペーパーファイルについても同様です。

 また盗難とは直接関係はありませんが、個人情報の保護ということ、学校のシステムを根本から揺るがしてしまうことかもしれません。これについても様々気を配っておきたいことです。


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