2013/9/27

「再び道徳の教科化について」A  教育・学校・教師


「道徳教育の充実に関する懇談会」の趣旨は文科省のサイトによると
『教育再生実行会議の第一次提言(平成25年2月26日)において、いじめ問題の本質的な解決に向け、心と体の調和のとれた人間の育成に取り組む観点から、道徳教育の抜本的な充実を図るとともに、新たな枠組みにより教科化することが提言された。/この提言を踏まえ、道徳教育の具体的な成果や課題を検証しつつ、「心のノート」の全面改訂や教員の指導力向上など、道徳教育の充実方策についての検討を行うとともに、これらの成果等も踏まえながら、道徳の教科化の具体的な在り方についての検討を行う』
 となっていますから、「検討」すればいいのであって何をどう決定するのかは決まっていません。そこで議論百出になるのですが、それにしても「この提言を踏まえ」と謳っているにも書かわらず「教育再生実行会議の第三次提言」の元となった「教育再生会議第三次報告」についてまったく顧慮されていないことが不思議です。

 教育再生会議第三次報告 (平成19年12月25日)のポイントは、
○徳育を「新たな枠組み」により教科化し、授業内容、教材を充実し、授業時間を確保して、年間を通じて計画的に指導する
○偉人伝、古典、物語、芸術・文化などを活用し感動を与える多様な教科書を作る
○新しい教育基本法の下で、社会総がかりで、徳育の充実に取り組む・学校のみならず、家庭、地域など社会総がかりで、徳育の充実を図る。

そしてわざわざ、
(※)徳育を教科化するが、点数での評価はせず、専門の免許も設けない。小学校、中学校とも学級担任が担当する。
と注意書きまでされています。それなのに、
「数値による評価は行わない方が良い」とか「数値的な評価や個々の言動を評価するようなやりかたは不適切」とかやっているので時間もかかります。
 
 そもそも「道徳の教科化」の意味を、誰もわかっていないから話はいつまでたっても煮詰まりません。中には、
○「新しい枠組み」による教科化に当たっても、その教科を「道徳教育の要」にしつつ、基本的には学校教育全体で道徳を行うという方針で良い。その意味で、他の教科と横並びでない「特別教科」としての枠組みになるのではないか。
 という意見もありますが、これは「道徳教育を現状のままにしておけ」ということに他なりません。
(注:小学校学習指導要領「道徳」「第1 目標 道徳教育の目標は,第1章総則の第1の2に示すところにより,学校の教育活動全体を通じて,道徳的な心情,判断力,実践意欲と態度などの道徳性を養うこととする。/道徳の時間においては,以上の道徳教育の目標に基づき,各教科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動における道徳教育と密接な関連を図りながら,計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統合し,道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め,道徳的実践力を育成するものとする」)

○道徳は教科でないために、大学においても専門家が育たず、理論が構築されていない。教科になれば、目的と内容と方法を体系化しなくてはならなくなる。
 そんなことはありません。目的も内容も方法も、すでに学習指導要領に体系化されています。

 その中にあって、ひとつとても気になる意見があります。それは、
○教科書の検定については、政治的、宗教的中立性や学習指導要領の範囲との関係、検定基準の示し方などとの関係で現実問題としてはなかなか難しいという意見もある。
で、この議論はもう百年以上前にひとつの決着を見ているのです。
「教育勅語」です。
                                   (この稿、続く)


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