家畜の餌についてちょっと調べものをして、こんなものを見つけた。
農水省がまとめた最新の日本の飼料についてのデータ。
食糧の国内自給率が低い事は、ときどきニュースに取り上げられるから、普通に暮らしてても何となく知っているだろうけど、家畜の餌はさらに低い。
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/lin/l_siryo/pdf/01_meguji_data.pdf
この中の 1.飼料の需給 の中の「濃厚飼料」が豚や鶏の餌ということで、その中の「純国内産濃厚飼料」の比率が自給率になる。(もちろん牛でも使いますが、牛は牧草やその加工品も食べるので比率が低いです。注1もお読み下さい)
それが12%。
主原料のトウモロコシはほとんどアメリカ産といっていい。
(同資料3.資料穀物等の状況(2)飼料穀物の輸入状況)
夕方のスーパーマーケット。主役はから揚げだのとんかつだのやっぱ肉でしょ。
それ肉の餌が海外にゆだねられている。
(うちもそうだけど)「国産豚肉」「国産鶏肉」「国産鶏卵」を謳っていても、その実、餌の9割方は海外で、加えて、効率よく生産するための品種改良も原種は海外依存だったりするから、実質はさらに低くなる勘定。
逆に言えば、国内で賄うとなると10分の1の量になっちゃうってことなんだよね。売り場ガラガラ。
ね、これじゃ大変でしょ。
この頃は、勇ましい言葉使いが好きな政治家が多くて本当に困るけど。
「国家の自立」を言うなら、持つべきものは、銃よりまず鍬(くわ)だろ。
若い頃、農水省の記者クラブに詰める新聞記者の友人のところに遊びに行ったことがある。
霞ヶ関の農水省のビルは、天井が低くて、壁にシミがあって。
土曜日だったから、ガランとしてたけど、普段はいろんな思惑が渦巻いてるんだろうなぁ・・なんてその時思った。
そのビルのどこかの部屋のどこかの机で、若手の職員がこの資料をまとめたと思うんだ。
こんなんじゃダメだよなぁ・・・って、きっとつぶやいたと思うんだ。
うん。俺もそう思う。
こんな田舎の小さな農場のオヤジだけど、俺もそう思う。何とかしたいと俺も思うよ。
穏やかで、平和な、いい国にしたいからね。
