廃用になった日航のジャンボジェット機は、次の買い手なり引取先が見つかるまで、アメリカの砂漠地帯にある中古機保管専用の駐機場に置いておかれるそうな。
なんでも、成田の置いておくと、経費はかかるは、錆びるはで、そうするらしい。
いやホント。
この国の気候にさらされると、何でも錆びたり腐ったり風化したりして、朽ちていく。
農業やってるとホント、そう思う。
スコップでも草かきでもすぐ錆びるし、小屋だって腐っていく。
その、何でも、だめにしちゃう気候が、この国の「はかなさ」や「あきらめ(諦感)」の精神風土のバックボーンとなっている、なんて話を大学の農村社会学の講義で聞いたような、聞いてなかったような・・・。
今から30年近く前、カリフォルニアの野菜農場にいた。
家族経営の小さな農場で、ものすごくたくさんの種類を作り、種を選び苗を育てるところから、自分の農場でやっていた。
いい農場だった。
そこに古い温室・ガラスハウスがあった。
その中で種まきをして苗を育てた。(僕は種まきの作業はまださせてもらえなかったけど。)
当時でもすでにガラスハウスなんてのは珍しくなっていて、(もっと簡単で丈夫なビニールハウスが主流)
「これを建ててからもう40年になるねぇ。」
と言っていた。
さすがに乾燥したカリフォルニア。
簡単な木造建物が40年も平気でもってしまうんだな。
他にも修理中のトラックが何十年(!)も野ざらしだったし、農具も錆びることなく、すり減って使えなくなるまで使っていた。
そんな乾燥したところで農業をやるとなると、潅漑が必要になる。
カリフォルニアの農業は東側の山脈から運河で引っ張ってくる水で成り立っていた。
だから水の利用には細かい法律があった。そのカリフォルニアの水利に関するが、出来のいい新しい法律だったのでヨーロッパあたりから視察に来る、なんて話も聞いたことがある。
基本、乾燥しているところに水を引いて作物を育てる。
考えようによりゃぁでか〜い温室みたいなもんだな。
環境をそうやって管理できる、ということは、作物を育てるのにとても都合がいい。
ある程度計算できるからね。
それはそれでまた、カリフォルニアの人たちの精神性の背景になっているんだと思う。
その農場は幸運にも豊富な水源の上にあった。
自分とこの井戸を、大きなポンプで汲み上げて、うね間に流して作物を育てていた。
幸運、ていうのはちょっと違うな。初代がそこを選んで農場にしたんだ。
なんでもない砂地を、初代が開拓して畑にした。
いろんな苦労をかいくぐり、いい野菜を作り、家族を育て、いい農場になった。
いい農場になって、全ての野菜を直売所で売るようになって、長い列が出来るようになった。
それが正確な話だ。
そうだねぇ、そこも違うな。
農業なんてのは、自分で選んで進んでやるもんさ。夢を持ってね。
ふふふ、きっとうまくいくって。
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あ〜あ〜まただらだらと書いてしまいました。
書き出しは違う話だったんですけどねぇ。
すみません、どうもピシっといきませんで・・。
残暑お見舞い申し上げます。