(続き)それは卵に限った事ではなく、野菜でも米でもほんの少しの傷や色落ちで等級が下がり、販売価格も下がってしまうので、つい予防的に農薬を使ってしまう事の背景になっています。
農薬は畑田んぼに留まらず、野山に広がっていきます。
農薬は分解されながらも、生態系に影響を与えつつ、さらに広がっていきます。
現場にいるので、農産物が色落ちや傷にかかわらず瑞々しく育っているのを知っています。
最終的に買って使う人にその事を支持してもらえれば環境への負荷を減らせるのではないか、というのが有機農業のこの半世紀でした。
島根・宍道湖のウナギやワカサギの減少と周辺でのネオニコチノイド系農薬の使用(稲の等級を落とすカメムシの食害対策)との関連性を書いた論文が権威ある科学誌に(審査を経て)掲載された、という今日の新聞記事を読んで、そんな事を考えた土曜日でした。