新型インフルエンザの爆発的流行(パンデミック)から10年、という新聞記事があって。
10年前の5月に日本で最初の感染者が確認されたそう。
あれから10年か。
変化を起こしたインフルエンザウィルスが豚由来で人に感染して世界的に大流行したのが10年前。それからそのウィルスは定着して毎年流行るようになった。
変化を起こしやすいインフルエンザウィルスは野鳥や家畜の間でやり取りされるうち、高い病原性を持つものが現れる。
鶏もそうで。
私たち養鶏業者はもうずっと厳重な警戒態勢を強いられ、いつも緊張下にある。
でも。
フツーの人にとっては、やっぱ、10年前の出来事のようで。
「鶏を売ってもらえませんか?」とか「ペットで飼ってる鶏を引き取ってくれないか?」とか「鶏小屋で遊びたい。」とか、たまに頼まれて、困る。
ゴメンね。
もし、鳥インフルエンザがうちの農場で発生したら、全羽殺処分になるし、周辺の道路は閉鎖になるし、近所の養鶏場は出荷停止になるし、大変になるんだ。
それはね。
インフルエンザウィルスが無駄に増えて、人に病原性を持つ新型に変化する可能性が高くなっちゃうからからなんだよ。
フツーの人は、ひょっとしたらなんだけど、もう忘れちゃって、10年前そんな事あったね、なのかもしれないけど。
養鶏や養豚の現場じゃ、新型インフルエンザなんか作っちゃなんねぇ!って公衆衛生の使命感に、人知れず燃えているんだよね。
新型インフルエンザ・パンデミック10周年。