自然について、そんなに、いやぜんぜん詳しくないから、あれなんだけど。
森の際(きわ)に農場があるから、犬の散歩なんかで森の中をよく歩く。
森は百年単位の寿命が長い植物が主役だからか、時間がゆっくり流れる。
最初に鶏小屋を建て始めたのが30年前、30年変わらず森はある。
もちろん大きな木が枯れて風で倒れたり、雨で崖が崩れたりして、姿を変えながら、それが腐り、土に戻り、また埋まっていく。
ゆっくりゆっくり。
道の拡張で削られたり、ゴミが捨てられたり、別荘が建ったり
この頃は酷く人が邪魔する事が多いけど、それでも森の時間は変わらずゆっくり流れている。
そんなところに毎日いるから、都会とか人の営みの時間の流れからはすっかり取り残されて世間からは落ちこぼれてしまったんだけど、その分、森の時間がゆっくりだって事を知ったような気がする。
その森が秋になった。
季節がめぐって、様子が変わった。
上の山の森にいた黒い大きなケモノたちが降りてきて、気配が濃い。
この前は散歩中「ヒヅメの方」と藪の中でバッタリ。出会い頭3メートルで鉢合わせになった。
(犬が先頭だったからホッ。)
「五本指の方」の糞や寝床も見かけるようになった。
ずっと前からそうしているんだね。
この時季、何かの用事があって、農場のまわりに彼らがいる。
明日は秋分、森は秋です。
(写真は去年のですけど、黒くて大きいのが爪をといでいった跡)
