少し前、何かの広告に有機農家のインタビューが載っていた。
「最初は養豚をやっていたんですけど、輸入飼料に頼らなきゃならないんで止めてしまいました。今は野菜作ってます。」
みたいな、事が書いてあって。
反射的に
「じゃ豚肉どうすんだよ?!」
なんて思っちゃって。
感情的になってる自分に、ガキだな俺って苦笑い。
ご存知のとおり、養鶏も8割がた輸入飼料。
なんとかしたいと思ってずっとやってもいるんだけど、いかんともしがたくって。
30年近くがんばっても8割のまま。
ふう。
でもね。
だからって止めちゃったら、その分ケージの卵が増えるだけなんだよね。
非力だなぁ・・・
これっぽっちの農場でこれっぽっちの生産量で、何を言っても考えても世間の隙間に消えてしまう量なんだけどね。
止めちゃう方が楽なんだけどね。
じゃどうすんだよ?!
代替策を提示しないで止めるわけにはいかないよね。
この国は、食料の自給率も低いし、飼料の自給率はもっと低い。
それが現状で、なかなか変わらない・変えられない。
それが自分の現実だから現実にまみれて生きていく。
毒とか煩悩とか不義とかが空間線量となって漂っている。
被爆しながらそれを丸呑みにして、何か言い続けることしか
こんなちっぽけな農場のちっちゃい農夫には思いつかない。
農夫ってのは、毒にまみれて生きるしかないんだよね。
(なんて話の口直しはやっぱおいしそうなスウィートの写真で。去年の画像ですけど「かぼちゃのケーキ」CafeCafeさん@三軒茶屋)
