かなり大雑把に言うと、現代の養鶏は今から150年とか200年前から始まっている。
外洋航海の技術が進み、物流が世界規模になった時代に、世界のあちこちからたくさん・いい卵を産む鶏をかき集めた、と想像する事が出来る。
・・・どんだけ卵好きなんだ?
その鶏を掛け合わせれば、もっとたくさん産むんじゃない?
へへへ、卵で一儲け。
いや、待てよ、その鶏を売ればもっといい商売になるんじゃない?
しめしめ。
なんて事を考えた商人がいたって事だね。
(どうも描写が下品だな。ヒヨコ屋さんゴメンなさい。)
まあ、それはさておき。
そうして、鶏の品種改良から、その鶏がより効率良く卵を産む飼育方法から、よりたくさん卵を産む餌の研究から、餌の生産販売からと、最終的に養鶏は国家をあげてのビッグビジネスになっていったわけですな。
(だからユーザーというか消費者側の日本では餌も鶏も外国産。)
ま、大雑把な言い方ですが。
じゃ日本じゃやってないの?
ですよね、そう思いますよね。
ありますよ。規模は比べ物にならないですけど。
それが愛知県岡崎にある独立行政法人・岡崎牧場。
元は農水省岡崎種畜牧場ってやつだったんですが、予算(つまり国家の方針ですね)も例えばアメリカのそれとは桁違いに少なく、全国にあった畜産の研究機関が統合され現在に至っている。
(そういう畜産の研究機関、かつてはちょこちょこありました。山梨にも山梨の農協連合の研究農場があったし、農水省の牧場が福島・白河にもありました。
若い頃、自分達で山梨の気候風土に合った鶏が作れないか?と何枚も何枚も書類を書き、福島・白河までたった5羽の親鶏を払い下げを受けに2tトラック飛ばして行った、なんて向こう見ずな青春物語は、恥ずかしいからもう書きませんけど。)
はじめから規模が違うんで競争にならなかったんですね。。。
で、で、それで。
「今度の あかね っていう赤玉の品種はそこそこ性能がいいで。どうだい?佐藤さんとこで飼ってみるかい?」
「先祖は外国だけど、岡崎牧場で作った国産鶏だでね。使って種守らんとね。」
信州弁丸出しで、ヒヨコ屋さんが薦める。
今うちの鶏は全部ボリスブラウンというアメリカのメーカー(ブリーダー)が作り出した品種だ。
国産種とはどうしても性能で差があったんでそれにしていた。
ヒヨコ屋さんでうちにもOKを出すのだから「そこそこ」いけるのだろう。
「種」は分散して在ったほうがいい。現場が使わないとね。残せないからね。
さて、では、準備準備。
新春のお日様も昇ってきましたし、昼間も少しだけど長くなってきました。
新しい年に新しいヒヨコがやって来る。
がんばろっと。
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新年明けましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
佐藤ジョージ
