家畜がいる農場って、基本、立入禁止なんだよね。
書いてきたように畜産って、
同じ種類の生き物を
限られたスペースで
可能な限り効率的に集約して飼育して
生産物を得る
っていう仕事だから、自然の環境からいえば著しくバランスを欠いた状態にある。
だからだね。
病気なる時は一度にぶわ〜って病気になる。
だけどそれだと仕事として困るから、消毒を徹底的にする。
ウィルスとか細菌とかが相手だから、移動する車や人にくっついて動くから、農場に入ってくるものは出来るだけ少ない方がいい。
それで立ち入り禁止。
(食品工場や精密機械組み立てのクリーンルームと理屈は同じ。口蹄疫、や鳥インフルエンザ、記憶にある?)
加えて、病気のリスクを少しでも減らすために(企業的な規模でやっているところはなおさら。経営者だったらゼロにしたいよね。)消毒薬を使う。農場の外や中に。
農場の外で使う時は環境に少なからず負担がかかるし(農場は山の中にあったりする。)、中で使う時は家畜に負担がかかる。
生産物に残留するといけないから使用量や休薬期間が定められているけど、全部検査するわけにはいかないから生産側のモラルにゆだねられていると言っていいと思う。
震災の前、関東平野の養鶏場で鳥インフルエンザが流行った。
調べてみるとアジアにはない型のインフルエンザだった。
アメリカ大陸で見られる型のインフルエンザでその出所が謎とされた。
けれど、業界では「出来の悪い輸入生ワクチンを使ったな。」と誰もが思った。
(鳥インフルエンザはヒトと共通のインフルエンザで、発生した場合殺処分が義務付けられている。一方、発生した場合野生種と見分けがつかなくなるため養鶏現場でワクチンの使用は禁じられている。)
たまご消費の冷え込みや風評やだれも得をしない事件だったのでうやむやになった。
一部マスコミで報道されたが、最後まで追いかけるところはなかったな。
畜産は生産者のモラル次第の部分が多い。
高いモラルが求められる。
さて、もう次でおしまいにしておきます。
農場にはやっぱ犬が必要!という話です。