畜産農家あるある(よくある事)、だと思うんだけど。
畜産農家が、遠方で何か、会議だとか宴席だとか、時間で待ち合わせなければならないのは、かなりプレッシャーになる。
すごく機械化された農場でも、家畜・生き物相手だから、当日の朝何が起きてるかは、畜舎に行ってみなければわからない、って要素が必ずあるから。
ましてやうちは・・・
もちろん前の晩遅くまで、出かける準備はするんだけど・・・なかなか思うようにはいかないね。
いつも使う穴山駅の上り各駅停車に間に合わなくて・・・
甲府まで飛ばせば特急に間に合うかと思ったけど間に合わなくて・・・
結局、乗っていた軽トラで高速を走るはめに・・・
あ〜あ・・・なかなか思うようにはいかないね。
中央道・圏央道・関越。軽トラなりに飛ばす。急げ急げ。
助手席にネタ書いたノート広げて、声に出しておさらいする。
そうなんだよな、車運転してると電話って出来ないんだよな。
うわぁ〜もう結構な時間だぜ・・・あ〜どっかで電話しなきゃなぁ・・・
担当のホンドウさん、イライラしてんだろうなぁ・・・
「あの〜サトウですけど、今、ふじみ野の駅着きましたぁ〜。」
って電話したのが午後1時35分、あと25分。
それから会場まで誘導してもらって10分前。
ぎりぎりセーフ!
それから。
用意したネタを話し出す。
初めての場所で、初めてのお客様で、お客様の様子をうかがいながら、お話しようとする内容の大枠の中で、ネタとエピソードを織り交ぜて話を進める。
こういうのを慣れたって言うのかな?だいたい話してる時間がわかるようになってきた。
今流通しているたまごの話、平飼い養鶏のニワトリの話、たまごの未来の話。
それから、ご質問をお受けして。
そうそうおやつはとってもおいしい豆乳プリンでした。
ふぅ〜〜〜〜〜。
お見送りして、お水をもらって飲み干す。
上手く話せたかな?
うん。まあまあだったんじゃない?
なんでか?
あのね・・・
初めてやるここのホンドウさんの想像外の話が出来た事。
生産者だからこんな感じの話をするだろうな、っていうイメージじゃない話をして、イメージ以上の会に出来たんじゃない?って思える事。
話してる俺が必要以上に緊張しなくて、農場にいるような感覚になれる時間があったこと。
自分の感情が動いた事。 自分の感情に乗っていけたこと。感情を震わせてお話出来たこと。
そんなとこかな。
上手い下手で言えばまだまだめちゃくちゃ下手だけど。
自分がやろうとしてる「たまごカフェ」の輪郭の輪郭の輪郭ぐらいは見えそうだった。
だから、まあまあ。
ぎりぎりセーフ。
俺がやってるのは小さな農場だから、生産物の量で何かを伝えるのは出来ない。
だから情報。
毎日、たまご農場で起きる事の、何を拾って情報にして、どんな方法で伝えて、聞いてくれる読んでくれる人のどの感情にうったえるか。
どういう風にうったえたら、たまご農場の日常の些細な事が、誰かの感情をたたき起こしてゆさぶって、想像力のスウィッチが入るのかな?
こんな俺でも一応考えてるんだよね。餌やりしながら、どうやったらいいのかな〜?ってね。
だから今回、話すのはまだまだ下手くそで、遅刻しそうだったけど・・・
ぎりぎりセーフ!
(お越しいただきましてありがとうございました。ホンドウさんスタッフのみなさんお世話になりました。自分でしゃべっちゃいますんで、画像の一つもないですが、楽しい会でしたよ!感謝!)