過ぎちゃうと早いもんだ、もう4週間前。
三茶のカフェで「たまごカフェ@・・・」なんて名づけたイベントをやってきた。
何を話したか? うん、まぁ、いろいろ。 役に立つ話? さぁ?どうだか・・・
で、その次の木曜日。
夕方、頼まれている鶏糞120袋を作ってしまおうと、ふぅふぅ言いながらスコップを振り回していると、農場に誰か来た。
誰だろう?
「カフェカフェでぇ〜す。」
だぁ〜〜!(っと脱力。)
「ちくしょ〜・・・やられた・・・」まさか、おそろいで突然農場にやって来るとは、思っていなかった。
でもまぁ、たしかに来るなら、イベントの次の定休日、今日、この日だわな〜。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「群馬で酪農・牛乳生産してる友人がいましてね。ある日、そうだなぁ、ちょうどミネラルウォーターがそこらで売られるようになった頃でしたけど。
それでそいつが怒ってるんですよ。
水と牛乳が同じ値段だって。
牛乳だって、そこらの牛のおっぱいギューギュー搾ったって何も出てこやしないぜ!発情見て妊娠させて出産させて、それでやっと乳出すんだぜ。それがなんで水と同じ値段なんだ!って。
まぁまぁ・・・って話なんですけど、確かに俺も農家出身じゃないですから、都市でずっと育って、農学部にでも行かなきゃ、そういう事意識しなかったですもんね。
特に東京は巨大な都市ですから、なかなか鶏のことも伝えきれない、そんなこともあって、今日は少し鶏のお話をさせていただこうかと・・・・」
「市販のたまごを産むケージ飼いの鶏ってのは、産卵期間が終わって業者さんが引き取っていく時もあまり暴れないんですよね。ずっとカゴの中にいますから。
それにひきかえうちの鶏は普段から運動してて、大暴れ。業者さん嫌がるんですよ・・・・」
「うちはオンドリもいっしょに飼ってましてね。そのオンドリってのがまたバカで・・ま、これ人間も同じなんですけど・・・」
「鶏を地面の上で飼って・・・まぁ、家畜なんですけど、動物の生理的欲求を満たしてやりながら飼っていると、動物としての性格が出てきます。これが実におもしろいんですね。で、これ、品種改良の業者さんも動物学者も知らない事だと思うんですよ。現場のオヤジだけが知っているような。
確かに家畜なんですけど、そこはやっぱり生き物・命ですから、あまり支配的にならずに、生産物を分けてもらうという感覚でつきあいたいと思ってます。
どうしてもコスト・販売価格に反映させなきゃならないから、あまり広まっていきませんが、ヨーロッパから始まった家畜福祉という考え方・言葉もあります・・・」
「さて、それで、おいしいたまごの選び方ですよね。おいしいたまごっていうのは、実は・・・」
「ですから、みなさんには、ぜひ食べ物に関して、鋭い審美眼といいますか、目利きになっていただきたいと思います。」
・・・・・・・・・・・・・
もう夕方で、大した仕事はもう出来ないから、犬を連れてみんなで河原へ散歩に出かける。
しばらく犬を遊ばせて、大きな岩に座って、さあ反省会。
「下手くそだったよねー、話すの。へこむぐらい。
でもなぁ・・・
俺、若い頃、メキシコにいたじゃん。メキシコの経済なんて、TOKYOにいると想像出来ないぐらい大変でさ。
メキシコだけじゃなくて、例えば中南米の国全部が、やっぱ先進国にあこがれててさ、TOYKOもあこがれの対象でさ。
そのTOKYOの人たちの消費スタイルが、もうちょっと洗練された、大量生産大量消費じゃないスタイルじゃないとさ、と思うんだ。
それにはさぁ・・・
これ上手く伝えられるかな?もっとこう・・・感情を震わせるような、おいしいケーキや、気持ちが動かされちゃうようなカフェやがあればいいと思うんだよね。
前カフェカフェさんでモンブラン食ったとき、申し訳ない!とか口走ってたじゃん、俺。
あれ本当なんだよな、あのモンブラン食べた時、美味すぎて、何かこう・・ありがたくて、世界中の人に、俺がこんな美味いもん食って悪いな、って瞬間的に思っちゃったもんな・・・・・・・
そういうお店にたまご直接届けてる農場ってのも、あっていいと思うんだよね。
下手だけど・・・お店の邪魔じゃなかったら、またやらせて。
まだ、もうちょっと、伝えたいこと・・・あるんだよね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなわけで・・・。
たまごカフェ@cafecafe には、たくさんお越しくださいましてありがとうございました。
どうやら、ぜ〜んぜん懲りていないようです。
またやります。ぜひお越しください。お待ちしております。