ゲホゲホゲホ・・・・あー吸っちゃった。
農場の入口と鶏小屋のドアの前に石灰をまいている。
鳥インフルエンザ対策ってやつだ。
こんなにあちこち、広範囲で、同時に、発症するなんて。
野生というか、自然界というか、外の世界でのウィルスが相当増えているということでいいんだろう。
最新の鶏舎で、しかも野鳥の飛来地だから慎重に何重にも消毒をして中に入るような農場でも発生する。
まあ、それがウィルスの性質ともいえる。
それを制御するとなると、完全に外界と遮断するウィンドレス(窓なし)鶏舎なら出来るかもしれない。(し出来ないかもしれない。)
でも、すでに鶏舎にはいろんな形があるし、いろんな養鶏がある。
インフルエンザ対策だけが鶏舎設計の物差しではないからな。
だから。
家畜保健所の職員もいろんな表情で巡回する。眉間のしわの深さはそのせいだ。大変だよ。
石灰をまく。
うちのような平飼いの開放鶏舎では、敷地全部が真っ白になってご近所迷惑、環境汚染、公害って呼ばれそうになるほどまかなければ効果はうすいのだろうけど。
でもまいとく。
「やっても効果がないかもしれないことをやる、しかも肉体労働、しかも外的要因、しかもホントは他に優先させたいことがある」
なんて労働は、人生の中であまり経験できないことだ、と思っておこう。
ガラガラガラガラ〜〜ペッ。
消石灰は小学校のグランドの白線のにおいがする。ちょっと懐かしい。
小学校の白線はどこまでもずっとまっすぐ続いていて、空まで伸びていた記憶がある。
きっとこの石灰も未来へつながっているのだと・・・・・思っておこう。