あるとき、地元のちょっとした寄り合いで話をしていて。
「結局・・・大工なんて、何人金持ちのお客さんを抱えてるかなんだよなぁ・・・。」
なんて大工さんが言うのを聞いた。
内内のくだけた場でのことではあったけど、ちょっといい気分ではなかったな。
たしかに、景気は悪いし、不安な気持ちになるのはわかるけど。
でもな。
そうかな?
平飼いたまごなんて一般のタマゴに比べてものすごくコストがかかるものを生産している。
残念ながらこの30年、平飼いたまごのしかるべき価格を形成することが出来ていなくて、
卸の業者に販売をまかせて、生産現場に専念出来る状況ではない。
農場直送の比率を高くしなければならない。営業にも出る。
うちはたまご生産者でもあるしたまご売りでもある。
だから。
たまごについてよく考える。
タマゴはタマゴ。
いくらお金持ちでも、偉い人でも、食べるのは一日一個かそこらだろう。
たくさんの人に、一個一個売るしかない。
それを丁寧にやる。
丁寧に売れば、ちゃんとしたタマゴを作らなければならなくなる、丁寧に飼わなくてはならなくなる。
結果、俺のようなねじまがった性根の奴には、それがいいのだと思う。
相手が誰であろうと、買ってもらえる一個のタマゴを産ませて売る。
買ってもらって感謝する。たくさんの誰かに。
あとは、それがちゃんと出来るか。いつまで出来るか、どこまで出来るか。
まぁねぇ・・そこだよなぁ・・まだまだへなちょこだからなぁ・・まだまだ・・
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まっぴるま、しかも日向で、はく息が白いな〜・・と思ってたらどうやら今日は真冬日だったようです。
夕方、地元のおばちゃんと「寒いですね〜」なんて話してたら、「でも(例年)こんなもんかもしれんね。」と返されました。
あ〜やっぱ俺はへなちょこ。
ご自愛ください。