(うちは小さな農場だけれど、自分のところでヒヨコから育てている。はじめから地面の上で育てたいので孵化した次の日のヒヨコをヒヨコ屋さんに届けてもらい、自分のところで育てている。)
ヒヨコは寒さに弱い。
体温が奪われただけで死んでしまう。ま、それはどんな動物でも同じ事なんだけど。
だから温度管理が重要なポイントになる。
母鶏の羽根の下の温度、32〜35℃ぐらいは欲しいところ。
ヒヨコ屋さんやブロイラーの養鶏場では、加温するために養鶏専用のガスのヒーターを使う。
特殊な形状の強力なやつで温度を出す。
うちは一回に育てる羽数も大手に比べるとすごく少ないから、ヒヨコの加温にはホットカーペットを使っている。
いろいろ試したけど、足元からほかほかするこの方法が一番具合がいい。
ヒヨコ部屋の温度がちょうどよくなっていると、ヒヨコたちは昼寝をする。
足をたたみ、温かいカーペットで丸くなってうとうとする。
そろってお昼寝しているところは、黄色いお饅頭をいくつも並べたようでちょっとカワイイ。
ニワトリは足のウラの真ん中がぷくぷくしていて、そこが敏感なセンサーになっている。
成鶏になってもそこでいろいろと感じ取るようだ。
新しい土を鶏小屋に入れてやったりしたときは、いち早くそこで砂浴びを始める。
湿り気か?さわった感じなのか?新しい土に反応して、そこで砂浴びを始める。
ある年、まだおじいさん犬が生きていたころ。
間もなくヒヨコがやって来るので、作業場でホットカーペットがちゃんと温かくなるか、電源を入れてテストをしていた。
もう遅い秋でちょっと寒かった。
あれこれ作業をやりながら出たり入ったりしていて、ふと見ると、そのおじいさん犬がホットカーペットの上で丸くなっていた。
ふふふ・・そう、カーペット大丈夫なんだね。
君にもぷくぷくついてるもんなぁ、わかるよなぁ。