いつもはずっと山の村の農場にいるのだけれど、たまには出かける。
その日は、高速道路脇のサッカー専用の人工芝コートにいた。
サッカーの子供向けのイベントがあって、出かけていったら、そこで「ブラインドサッカー」なるものが紹介されていた。
視覚障害者のために考案されたスポーツで、鈴が入った音が出るボールを蹴りあうサッカー。
薦められてやってみる。アイマスク(目隠し)をしてスタンバイ。
「はい行きますよ〜。」
指導員の人がころがすボールを足元で止めてみる。
チリチリチリ・・
小さな音を探す。高速の車の音や、隣のコートのガキんちょのキャーキャー声にかき消される。
スカーーーーー
・・・見事な空振り。いや〜難しいや。
アイマスクをすれば非視覚障害者(晴眼者というそうな)も障害者もない。対等な戦いになる。
今のところ非障害者も一緒に出来る唯一のスポーツだと紹介されていた。
なるほどその通り。サッカーなんてのは手を使っちゃいけないというハンデキャップをつけるスポーツで、
その延長上にある。
この出来なさったらない!楽しいぞ〜。
いつも書いていることですが、ニワトリは群れて暮らす動物です。
群の中でオスメス、大きい小さい、強い弱いを認識しながら、折り合いをつけて暮らしています。
普通は、1〜2羽ずつ数十センチ四方の大きさのケージに入れられているものを、地面に放し、群で飼っています。
薬品の使用を控え、添加物を使わず、いいたまごを生産するために始めたこの方法・平飼い養鶏ですが、それをやった結果、ニワトリの動物としての習性を知ることになりました。
ニワトリは、群の中で折り合いをつけるのが上手な動物です。
ヒトもまた、群れて暮らす動物です。
さらに、高度な文明を持つ動物なんですから、障害を持つ人を社会的弱者にしてはなりません。
そういう感覚は言葉で憶えるだけではなく、肌で感じて、身に染み込ませるような類の感覚なんじゃないかと思います。
動物園・水族館の動物でもない、愛玩動物でもない、この「平飼い養鶏のにわとり」という生産動物に、社会というヒトの営みのあり方を、感じることが出来るような気がします。
身近にある農場が、整備されていて、公開されていて・・。
出来るような気がします。