Q: 「あのヒヨコ、すみっこ(ヒヨコ部屋の端の方)で何やってるんですか?」(農場見学にいらしたパン屋さん T のスタッフの・・すみません、お名前伺うの忘れました・・)
A: あれは、何かあそこで気になるもの見つけちゃったんでしょうね。
にわとり、特にヒヨコって好奇心がとても強い生き物です。行ってみようと思ったら行けるとこまで、何だろうと思ったら納得いくまで穴を掘ります。
何となくすみっこで何かやってるというのは、上からの攻撃から身を守るために本能的にそういう位置取りをするんでしょうね。放牧しても(現在は鳥インフルエンザ予防のために放牧はしません)広場の真ん中にはあまりいません。何かしら木か柱とかのカゲ・かたちが視野に入る場所にいます。
いやー、そうやって動物としてにわとりを見てもらえるのはとてもうれしいです。私どもも家畜ですが動物としてとらえ出来るだけ無理なく飼おうとしています。
そういう動物のたまごです。大事に使ってくださいね。ありがとうございます。
(佐藤ファーム・佐藤ジョージ)
若いスタッフの方でしたが、きっとそういう感性の持ち主なんでしょうね。うれしかったです。
少しずつですが、近年北欧・スイスなど動物福祉重視国から広まった「家畜福祉」の考え方も知られはじめています。
家畜にあまり無理させないで飼おう、という考え方です。
そういえば以前、群馬で酪農をやってる友人が、新しく自動の乳搾りの機械を買うのに、同じ搾乳の機械でも、アメリカ製より牛に優しい感じがする、ってんでデンマークかなんかのメーカーのにした、なんて事がありました。
日本だと生産物に価格転嫁しなければなりませんので、なかなかそれを実践する農場は増えていかないのが現状ですけれど・・。
うちの農場も「平飼い」のスタイルで飼っていますが、もっとこう・・かの旭山動物園じゃないですが、にわとりが本来の生態が充分に発揮出来るような鶏小屋にしていきたいと考えています。
この夏は少し「寡黙なお百姓」になってそんな鶏小屋作りに励みます。