サラバ楽団

雨の長崎。

路面電車が行く風景は実に風情があるのだが、この街の運転手達はかなり運転が荒いということも知る。
停車しきる前にドアが開いていたりするのだ。

会場の「長崎ブリックホール」は何とも立派な大劇場。
このままでは僕らのようなお芝居には向かない。

大野城でもそうだったが、大ホールの舞台の上に、舞台と客席を設営する、いわゆる「舞台上舞台」の仕込みとなる。

朝から晩まで劇場の中。
もちろんランタンフェスティバルとはまるで無関係な一日。

写真は昨日の一枚。愉快な動物達の他に、歴史上の人物やアニメのキャラクターなど、街のあちこち、賑やか賑やか。

本日、移動日。
飛行機で初の長崎へ。

夕方に到着。
空港からバスで移動中、山を背にした湾の景色と巨大な夕日を見る。
ともに、素晴らしい！

長崎は空気が澄んでいるのか、物の輪郭がとてもはっきりと見える。
それでいて、ぎらついた見え方にはけしてならず、柔らかい光に包まれているような、実に不思議な空気感がある。

ホレた。

街に入ると、長崎は今、「ランタンフェスティバル」(長崎在住の華僑の人々が中国の旧正月を祝う「春節祭」として始めたもの)の真っ最中。

街のあちこちにものすごい数のランタン(紙や布で作られたぼんぼりやオブジェちょうちん)が飾られている。

基本色はとにかく赤。

そういうイベントであるとはいえ、この地での中国文化の圧倒的な影響力を感じる。

最後はもちろんチャンポンで締め。

麺に腰さえあれば、素晴らしかったのだが。

昨日、今日と二日間のオフ日を大阪で過ごす。

相棒は昨日から第二回目の抗癌剤治療が始まった。始まったばかりなのでまだ副作用は出ていない。
という訳で、

「見舞いに来てくれてもいいよ。
弁当買って来てくれてもいいよ。
おかずは唐揚げでもいいよ。」

と、尊大なる連絡が来る。

殊勝な僕は、手作りでこそなかったけれど、お弁当ぶらさげて出向いたのである。

今のところ、水族館に監禁状態ではない。
点滴をぶら下げた棒を、皇帝の杖のように握りしめ、悠々と現れた。

談話室の片隅で、二人でお食事。

積もる話が、あるような、ないような。

しかし、印象に残ったのは、相棒は最近、自らの闘病生活を綴っている人達のブログを読み始めたらしい。
諸々の具体的なデータを伴った記事は勉強にもなり、またとても励まされるのだと言う。
ネット社会については様々な意見があるが、病を抱える人達の生活にも確実に影響を及ぼしているのだと知る。
そしてもちろん、励まし合いの媒体としての側面は大いに歓迎したい。

我が相棒も、ようやく一つ、記事を書いた。書けた。
「とてもあの人達の様には書けないな。」

人それぞれのやり方がある。
それでよろしい。

そしてまた、副作用が始まる。
波が来る。

波と付き合う。
上手く付き合う。

それがよろしい。

大変ご無沙汰しております。

三上です。

白血病と診断されてから1ヵ月半が経過しました。以来初めての記事の投稿です。


　いや〜、久しぶりだなぁ…。


多くの皆様から御心配の連絡や励ましの御言葉を頂きました。とても勇気づけられました。本当に有難う御座います。その一つひとつに御返事出来なかったこと申し訳ありません。この場を借りてお詫び申し上げます。


さて、緊急入院の為にブログをしばらくサボっておりましたが、というか正確には、病室から送った（無言のメッセージを託した）写メールが、相棒の独断的な解釈（しかしホンマ目茶苦茶な解釈やで）によって投稿され、皆様に読まれていた訳ですが…。

それで実はですね、病院にパソコンを持ち込んでしまいまして、そんなことを本当はしていいのかどうか分かりませんが、看護婦さんに叱られない限り、このすっかり住み慣れた病室（無菌室だぜ）からブログを書いちゃおうと決めました。

決めたからにはやり抜くぜ！

と言いたいところですが、体調が悪い時はホントに酷い状態でありまして、化学療法が始まってしまうと、抗がん剤の強烈な威力の前には手も足も出ません。頭も身体も動きません。なのであまり期待せずに読んで頂ければと思います。

それでも、ここ何日かは落ち着いています。買って来て貰ったお弁当を食べたり、朝青龍の取り組みに一喜一憂したり、麻生総理の似顔絵を書いてみたりと、のんびりしています。しかし、今日からまた化学療法が始まってしまったので、おそらく1週間後にはまたしんどい日々がやって来ます。

何はともあれ、ブログにて早く何かを書きたかったのです。やっと書けました。相変わらずダラダラと長くなってしまって恐縮ですが、書けて嬉しい。

そうだ！　

遅れ馳せながら…、

明けましておめでとう御座います。モー！丑年！

この1年が皆様にとって素晴らしい年でありますように。

ついでに、今年もサラバ楽団を宜しくお願い致します。

オマケに、病気治して復活ライブするぞ。オー！

我らがレイルスター出発。

発車直前に発見した「コンパートメント」席が気になる。

車掌さんに交渉し、強引かつ平和的に引っ越し。

大阪までの道中を宴会としても有効活用中。

二日間だけの公演であったが、二日とも二年に一度という大雪にみまわれた大野城公演、無事終了。
急いでバラして新幹線に乗り込む。

初めての「ひかりレイルスター」号。
一列がゆったりの四人がけ。
同じ四人がけでも「青春ドリーム号」とは訳が違う。

思わず発車前に記念撮影。
ウキウキ気分で写っているのは先輩の岡ひとみ嬢と客演の阪上洋光君。
二人のおかげで「カモノハシ」の顔は撮れたが、せっかくのRail Star の文字が丸々隠れてしまった。

ちなみに、乗車前に駅の店で最後の博多ラーメンを食べたのだが、店のおばあちゃんは僕をまじまじと見ながら、しみじみと言った。

「おいしそうに食べるねえ。」

今まで何度となく言われてきたセリフだが、見ず知らずの人に言われたのは、初めてであった。

仕込みの手直しの後、稽古。
それも早々と終わり、ゆったりスケジュール。

ところで。
年が明け、二日から、突然左目がフタエになった。
一週間以上も続き、突然なおった。

かと思うと、思い出したようにまたフタエになったり戻ったりを繰り返す。

今朝またなった。

劇団員達からは
「キモチ悪い」
「半分だけ男前だ」「せっかくの犯罪者顔が台無しだ」
「そんなお前とは舞台に立てない」

等々と、いろんな意見を頂いている。

実際、不気味なくらいのパッチリフタエなのだ。

世間ではわざわざお金を払って整形手術までなさる方々もいらっしゃるというのに、どこまで経済的な人生なのだろう。

いやいや、そもそも、これは望ましいことなのだろうか。

そして、片方だけというのは、どうなのだろう？

今回の福岡公演は、いつもの博多ではなく、隣の大野城市。
博多とは打って変わって静かな住宅地。

その中にある「大野城まどかぴあ」が今回の会場。

年明け二度目の仕込みとあって、全体にサクサクと進む。

楽屋では衣装班が洗濯にいそしむ。

夕方には様々な衣装の万国旗。
その片隅に、写真の通り、カツラ達も干されているのであった。

一昨日、小倉から福岡へ移動。

ここから今日までほぼ丸々三日間、オフ日であった!

思い切り羽を伸ばし、福岡を満喫する大チャンス。
で、あったのだが。

確かに初日は屋台で一杯、そして博多ラーメンを満喫した。のであるのだが。

昨日、珍しく、旅先で風邪をひいてしまった。

ああ、オフ日よ!
福岡の街よ!
美味き物達よ!

…アガクのはやめた。
これまでの暴飲暴食のツケがまわって来ていることは明らかであった。

体が許してくれるまで、静かに寝ていよう。

そして気づく。
睡眠とは、かくも心地よいものであったかと!

そして今、復活。

実に有意義なオフであった。
と、思うことにしよう。

写真は一昨日の屋台での一品。

本番が始まると、なかなか書けないものだ。

小倉は小雨。

昨日で仕込みはほぼ終了。
今日は少し手直しの後、稽古。

早めに終わる。
飲みに行く時間は充分にある。
旨い店が多く、つまり誘惑の多い町なのだが、今回は長丁場。仕込みの日はやめておこう。

ネオンも赤ちょうちんも振り切り、宿でチビチビと、やっとります。

街の靴屋で確かに見かけた。
しかし、忘れたなー。何て名前だったかなーこのサンダル。

とにかく最近、大流行でありますな。

確かに、相棒は去年の夏から履いている。
僕は持っていない。

となれば、言いたいことは明らかでありましょう。

・独断的解釈による相棒のメッセージ
「ちったあ、流行ってヤツを気にしなさいよ。ブロガーなんだから！」

ったく分かってねえなあ。
時代は、巡るのです！

小学校時代からずっと、流行というヤツはむしろ、もんのすごーく長い周期で、僕の後を追いかけて来ているに、過ぎないのです！

朝、門司港着。
雪がちらつく。

九州というと、「南」というイメージが強いが、北九州は大阪よりも北緯は高い。
そして小倉に来るのは大抵冬。僕の中では「寒い町」のイメージが強い。

北九州芸術劇場にて仕込み。
有能な劇場スタッフ達に助けられ、非常にはかどる。

劇場を出るともちろん夜空。しかし快晴。
明日はますます寒いぞこりゃ。

写真はフェリーの喫煙所。
ここでも、喫煙者は肩身が狭いのだ。

先ほど、北九州行きのフェリーが出た。

九州公演が始まる。
元気に、行って来ます！

牛乳。

本来、牛の赤ちゃん専用ドリンク。

学校の給食で、おでんのような純和風メニューの時にも、やっぱり飲まされた白い液体。

僕は特別好きでも、嫌いでもないが、めったに飲まない。

たまに、飲みたくなって飲むと、とても美味しい。

・独断的解釈による相棒のメッセージ
「今年はウシ歳だからね。これ飲んでガンガン行くよ！」

ならば、やはり、来年はトラの(虎乳＝こにゅう？)でガンガン行くのだろうか。