所用で熊谷まで行ってきた。ホリデーパスを利用したが、券面の自由乗降区間の地図を見ていると、大回り乗車したくなり、久々に成田線(我孫子線)に乗ってきた。
旅の起点は船橋駅。MV端末でホリデーパス(2300円)を購入、総武快速線〜錦糸町で緩行線〜秋葉原〜上野と乗車。上野駅では高崎線快速アーバンが発車ベルを鳴らしていた。直ぐに飛び乗る。211系で熊谷まであっという間に着いた。グリーン車のサロには、いまや貴重な平屋建てグリーン車がつながっていた。駅前から国際十王バスに乗ってラグビー場入口まで往復する。車イス客の人と遭遇。運転手が中ドアのステップ部分に収納されている板を出し入れしていたが、操作の様子を初めて観察した。
熊谷駅の旧上り線ホーム跡。上越新幹線建設に伴って放棄されたものと思われる。前々から気になっていたが、今回初めて遺構を観察した。
帰路も普通列車ながら211系10連だった。気がつくと、車内には銀箱をもった鉄道ファンと思しき人が・・。上越線でC61+D51が旧型客車を引くイベントがあったらしい。尾久駅洗車線では「カシオペア」が整備中。編成端のガラスは係員が手洗いで洗浄していた。ちなみに、この日の「カシオペア」は東北本線が不通のため、急遽上越線経由で運転された。
上野駅で常磐線に乗り換える。快速成田行きE231系10連だ。座っていたが、我孫子駅手前から運転台かぶり付き乗車とする。ポイントなどの配線を確認する。成田線に入ると当然ながら単線だが、途中で3回交換した。京成のスカイアクセス線と交差するところで成田湯川駅を眺める。JRにも駅を設置してはどうかと思うが、メリットが無いのだろう。
各駅とも交換可能だが、駅によって反対方向への出発信号機が設置してあるところとないところがあった。成田線に乗車するのはそれこそ何十年ぶりの事である。103系が入ってすぐのころだったような、いささか記憶があいまいである。
上野から常磐快速線に乗車する。京成と同じルートだ。
JR成田駅の出発反応信号機。我孫子線と松岸線という意味だろう。
成田駅からは普段歩かない参詣道の裏道を歩く。しゃれたレストランや中華料理店などがあった。米屋本店で無料のお茶をいただき元気百倍。新勝寺ではちょうど護摩が焚かれていた。地震で崩れた女坂の改修工事を眺め、通称「電車道」を歩いて成田駅で戻る。門前から成田駅、宗吾霊園まで通じていた成宗電気軌道(路面電車)の廃線跡だ。
成宗電軌は、昭和19年に廃線となっている。門前の停留所跡には、近年まで鉄傘の大屋根が残っていたが、いまはない。京成成田駅までの道路だが、途中に2ヶ所トンネルがある。それもレンガ造りの見事なトンネルで、産業遺産として価値は高い。
いままでタクシーで通過することは度々あったが、歩くのは初めてのことである。トンネル内の天井などを眺め、架線ブラケットなどが残ってないか調べてみたが、見つけられなかった。
最後は京成成田から帰ろうかと思ったが、せっかくのホリデーパスなので、JR成田駅から快速エアポートで船橋まで乗車して帰ってきた。何処から単線になるのか、などとバカなことを思いながら車窓を眺めていた。複線化されてからもう何十年も経っているのに・・。三連休の最後の日なのに車内はガラガラだったが、グリーン車は空港からの帰宅客で混んでいた。
電車道には2ヶ所のトンネルが現存し、道路として使われている。これは、門前方の第1トンネル。レンガ積みがみごとだ。
成田市教育委員会が建てた成宗電気軌道の説明板。
京成成田駅寄りにもう一つの第2トンネルがある。
反対側は一部コンクリートで補強してあった。
電車道には現在、1時間当たりJRバス関東が2本、千葉交通バスが1本、路線バスを運行している。春は桜が満開の素敵な道路である。
登ってゆく道路が電車道。右へ行くとJR成田駅、高架線は京成電鉄空港線である。
・上野8:39(高崎線快速アーバン3921M)→9:32熊谷 *211系10連
・熊谷駅前9:40(国際十王バス)→ラグビー場入口
・ラグビー場入口11:31(国際十王バス)→熊谷駅
・熊谷12:11(高崎線894M)→13:16上野 *211系10連
・上野13:42(常磐快速線857M)→14:58成田 *E231系10連
・JR成田駅(徒歩)−成田山新勝寺(徒歩)−電車道(徒歩)−JR成田駅
・成田16:12(成田線快速エアポート成田4676F)→16:58船橋 *E217系15連

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