東京モノレールの羽田空港国際線ビル駅が10月21日に開業した。京急線は新駅が設置されただけだが、モノレールはこの区間の線路を付け替える大掛かりな工事を行ったうえで、国際線ターミナルへ乗り入れた。線路切替は完乗記録とは関係ないが、線路が新しくなった以上、乗ってみたくなった。本日試乗してきた。
浜松町から乗った列車は「空港快速」で、国際線ビル駅までノンストップで走る。空港に入ると、右側に放棄されたモノレールの単軌桁が見え、国際線ビル駅は左側に新設されたホームに入っていった。下りホームと3階の出発ロビーが、つら一なのがいい。
国際線ビルを見学後、再びモノレールに乗車。こんどは右側から旧線が近づいてきて切替地点でプツンと途切れていた。旧軌道桁は撤去されるものと思われる。いずれにせよ、ビッグバード乗り入れ時(1993年)に新設された区間の軌道が、一部とはいえ使命を終えて廃棄されるのは感慨無量である。
国際線ビルと国内線ターミナルとの間は、無料のシャトルバスが走っている。航空乗継客に限ってはモノレールの無料券も交付されるとのこと。選択の幅は大きい。
国際線ビルは見学客で大混雑中であった。江戸小路と称するショッピング街は、思いの外小さい。最上階の展望デッキはAPEC警備のため閉鎖中。
久々に第1ターミナルを見学した。京急線から上がってきたコンコースの角地には、「ブックス フジ」が健在だった。一般の書籍・雑誌のほかに、航空関係の本が並んでおり、「操縦士試験問題集」のごとき、およそ一般の人は買わないだろうものも置いてある。
面白い本を見つけた。ANA社長・美土路昌一の人生を綴ったもの(早房長治著『現在窮乏 将来有望』評伝 全日空を創った男・美土路昌一/プレジデント社 2009年12月)。美土路は朝日新聞の記者として編集局長まで務めた後、全日空の前身である日ペリを創業した人として知られる。その後、全日空の社長を岡崎嘉平太に譲ったあと、朝日新聞社の社長となった。いま朝日新聞紙上でラグビー記事を書いている美土路昭一は子に当たる。
帰路は鉄道ではなく、津田沼行きのリムジンバス(京成バス)を利用した。鉄道の半分の時間で帰ってこれた。
羽田空港国際線ビル駅に初下車した。
ホームの端からは放棄された軌道桁がみえる。
下り列車の車窓から切替地点の軌道桁をみる。
第1ターミナルにある<ブックス・フジ>は航空関係の書籍がたくさん置いてある。

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